コラム

所属チームの意識が低い…。移籍を考えるべき?

2012年04月17日

池上正さんが子どもに対する悩みや、保護者・コーチの子どもを取り巻く大人に関する疑問や悩みに答えるこのコーナー。今回のお悩みは「所属チームの意識が低い…。移籍を考えるべき?」です。

◎自宅(ピッチ外での子育ての悩み)

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(質問者:小学1年生の保護者)

小1の息子のチームについて相談します。ボランティアで運営されている、いわゆる町の少年チームに入っていますが、そのチームの他の子どもたちとそのご両親のサッカーに対する意識の低さが気になってます。クラブチームのようにはいかないのは仕方ないと思いますが、1年生11人中半分以上は練習もあまり来てないらしく、全然上達してないようです。息子は幼稚園からやってることもあり、がんばって上級生にまじって練習してますが、まわりの子どもたちに影響を受けてしまわないか心配です。また、数人でがんばっても試合に勝てないので、観戦してると、がんばってる数人がかわいそうに思います。
ほとんどが学校の友達のチームなので、今は楽しいようですが、親としては向上心がある子どもが集まるクラブチームなどへの移籍も考えてしまいます。
最終的には本人に選ばせたいと思ってますが、小学生低学年にはわからないだろうし、本人から言いだすのを待っていたら手遅れ(=移籍先のチームについていけない)になるかも、と考えてしまいます。上記だけでは説明不足かもしれませんが、どこまで親が介入すべきなのか、ご助言いただけないでしょうか。

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少年時代は、サッカーの上達以上に
仲間と絆を深めることに重点を

 子どもが楽しくサッカーをしていて、友達ともうまくいっているのなら基本的に問題ないでしょう。親御さんはお子さんが他の子よりもうまく、しかも練習も休まずがんばっているのに、同級生が親子ともにあまり熱心ではないことに焦りを感じているようですが、あまり親側の思いを先行させないほうがよいと思います。

 例えば「もっと上手くなりたい? 他のチームでやってみたい?」と尋ねるなどして、他チームへ移ることも可能であることや通える範囲のチームはどこがあるかなどの情報はあげてもいいでしょう。ただ、その場合は移籍した場合のデメリットも話すべき。他のチームへ移ったら試合に出られない可能性もあるかもしれない、知らない子どもの中へ入るので友達関係などうまくいかないこともあるかもしれない。それでも、お子さんが移籍を希望されれば検討してもよいかもしれません。

 私自身は、同じ小学校の友達や同じエリアの子どもと一緒にサッカーができる地元チームをお勧めします。特に小学生時代は電車に乗ったり、車の送迎など遠方のチームを選ぶ必要はないと考えます。なぜなら、少年サッカーにはサッカーを上達させること以上に、練習や試合以外の時間に一緒に遊んだり、仲間と絆を深める時間が子どもの成長につながるからです。

 また、まだ1年生の段階で「手遅れになる」ことなど何ひとつありません。私自身、高校からサッカーを始めました。もう一度言いますね。少年サッカーは子どもがどれだけ楽しくできるかが一番重要です。それには仲間がもっとも大切なのです。関係を解消させてまで移籍する必要はないと考えます。

プロフィール

池上 正(いけがみ・ただし)

1956年大阪生まれ。大阪体育大学卒業後、大阪YMCAでサッカーを中心に幼年代や小学生を指導。02年、ジェフユナイテッド市原・千葉に育成普及部コーチとして加入。同クラブ下部組織の育成コーチを務める。03年より小学校などを巡回指導する『サッカーおとどけ隊』を開始、千葉市・市原市を中心に190カ所におよぶ保育所、幼稚園、小学校、地域クラブなどで延べ40万人の子どもたちを指導した。2010年1月にジェフを退団。同年春より「NPO法人I.K.O市原アカデミー」を設立。理事長としてスクールの運営や指導、講習会、講演をこなすかたわら、大学や専門学校等で講師を務めている。2011年より京都サンガF.C.アドバイザー、12年2月より京都サンガF.C.ホームタウンアカデミーダイレクターに就任。08年1月に上梓した初めての著書『サッカーで子どもをぐんぐん伸ばす11の魔法』(08年・小学館)は、11年12月現在で7万部に迫るベストセラー。11年9月には指導現場で、その実践例を大公開した『サッカーで子どもの力をひきだす オトナのおきて10【DVD付き】』が発売。U-12の育成に携わる指導者や保護者には必見のDVD付き書籍となっている。

近刊情報

『サッカーで子どもの力をひきだす オトナのおきて10【DVD付き】』

指導者や保護者から多くの支持を得ている『サッカーで子どもをぐんぐん伸ばす11の魔法』の著者・池上正氏が普段からよく使う象徴的な言葉(フレーズ)を取りあげながら、どのように子どもと接すればいいのか、言葉をかければいいのか、子どもとの距離のとり方……子育てやサッカー指導に悩む方々の具体的な解決策として、 “オトナが守るべき10のおきて”を伝授します。

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