チーム動画紹介第90回「府中新町FC」

2012年06月22日

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常に真剣に戦わせることで子どもの自立を図る

今回は東京都府中市で活動する府中新町FCの練習にお邪魔し、監督の葛谷さんにお話を伺いました。

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「府中新町FC」とはどんなチームですか?

創設は1994年で、連盟に登録したのは2002年からです。多摩地区を中心に、市内はもとより、立川、国立、国分寺、清瀬、狛江や、遠いところでいえば横浜などから小学1~6年生、約80人の子どもたちが集まり、水・土・日・祝日に活動しています。基本は新町小学校での活動となりますが、水曜日は体育館練習で、かつて行っていた「金田カップ」という大会のようなゲームをひたすらやっています。

「金田カップ」とはどういったものですか?

まだ連盟に登録していないときに、金田喜稔さん(元日本代表、解説者)主催で発案した「金田カップ」という、金田さん自身も毎回参加するストリートサッカー大会をよく行っていました。近隣のクラブやJのクラブなども招待したりしてましたね。実際に今日も(練習の最後に)「新町ワールドカップ」というゲーム(※取材当日行われたのは、7人ずつを4チームに分けて行うリーグ戦形式のミニゲーム)をしていた、あれが「金田カップ」と同じゲームです。子どもたちでメンバーを決めたり、ジャッジも自分たちでしたりと、スコアも自分たちで申告させる。自分たちで得点を数えなければならないことで目的意識も高まります。勝ったチームは、私のところへ本当に嬉しそうにスコアを伝えにきますよ。本場のストリートサッカーのように子どもたちが一番盛り上がる大会ですね。

チームの指導方針は何ですか?

まずは大切にしているのが自立ですね。サッカーは試合がはじまったら、コーチがいくら言ったとしても、最終的には個人個人の判断に委ねるしかありません。自分でしっかり判断して行動できることが大切。うちのチームでは、1年生から合宿に参加させています。洗濯など自分でおこなって、人として成長できることが大切です。うちのチームの特徴でもありますが、練習や試合などで、保護者の方々の当番的な役割は一切なく、お父さんコーチもいません、地域クラブとしては異色かもしれませんが……。やはり自分で考えて、いまどうすればよいのかなど判断して行動ができる。いいプレーヤーというのは、空気を読めたり、気が利く選手だと思いますから。

サッカーの面ではチームのコンセプトはどういったものでしょうか?

サッカーの最大の目的は、ゴールを奪うことです。やはりドリブルやパスは目的につなげるひとつの手段でしかないので、まずはゴールを狙うことを意識させたい。そのためにもシュートの技術=蹴ることが非常に大切です。神様と呼ばれるペレや、ジーコ、メッシなど、彼らがどうしてすごい選手かというと、それはゴールを常に狙っているし、そしてたくさん得点をあげているからです。そういった面でもサッカーは、子どもも大人も目的は同じはずです。だからシュート練習はよく行いますし、チーム練習は常にゴールをつけて行うメニューがほとんどです。

ただ、ドリブルやパスが悪いというわけではありません。中盤はみんなでどうにかして相手のゴール前までボールを運ぶのがサッカー。そのためにもドリブルやパスは必要になってきます。例えば後ろからパスをする場面でも、このロングパスで、ゴール前の選手にボールを通すことができるなら、そういったパスも有効でしょう。ボーンと蹴るサッカーはダメだと協会はいいますが、そのように子どもたちの判断が入っているなら、そのプレーに意味は十分あります。

トレーニングの際に大切にしていることは何ですか?

先ほども言いましたが、うちは常にゴールをつけた練習なので、コーンドリブルのフェイントなど、個人に特化したメニューは全く行いません。そういったスキルは子どもたちそれぞれが、普段の練習外で磨いてこいと伝えています。それで練習に来て、対人メニューでその技術を発揮させる。サッカーもストリートサッカーも相手があってのことですから。

あとは常に真剣勝負をさせること。これは練習でも試合でも同じです。たとえミニゲームの練習でも勝つために、子どもたちが一生懸命真剣に考えようとする。そうやって真剣勝負をしたことが「楽しいサッカー」につながってくると私は思います。

チームとしての今後の目標は?

チームの強弱は関係なしに、結果はともかく、試合には「勝つために挑む」ことが大切で正しい姿勢だと思います。「勝負か育成か」など区別することではありません。大きな大会であれ、練習試合であれ、得点をとり、失点しないために常に全力を尽くす。ただし、いわゆる「勝利至上主義」とは違います。ただ勝てばいい、ということではありません。全力を尽くして負けたら仕方ありません。

また、よく多くの方が「将来性云々…」と言い訳的にいいますが、少年の数年後など分かるものではありません。過去、少年時代の大スターがどれほどいたことか……。逆に、現在の日本代表に、少年やユース時代のエリートはいません。できることはただ一つ。今現在やるべきことを一生懸命やるしかないのです。
「自分の精一杯を真剣にがんばる」。

その積み重ねの上にこそのみ、大きく成長するカギがあります。そのような選手を育てていきたい。これがクラブの目標です。Jクラブに選手育成はまかせられません!

編集部コメント

府中新町FCさんを取材して、まず驚かされるのがグラウンドの所々におかれたゴールの数。ミニゴールから大ゴールまで約15個が設置されています。1年生から6年生までそれぞれ分かれてトレーニングが行われますが、常にゴールを意識した練習風景が流れていました。

実際に拝見した「新町ワールドカップ」というミニゲームは、まさにストリートサッカーのように、激しいプレーが続出していました。子どもたち同士で意見をぶつけあったりする場面も見られました。しかし、そこには真剣勝負をする子どもたちのあついまなざしを感じ、観ているこちらも、ある種、清々しさを感じました。

「サッカーの最大の目的は、ゴールを奪うこと」と、この言葉に集約されているように、やはりサッカーの楽しみが一番そこにあることをチームで体現しているのが府中新町FCさんです。

(取材●ジュニサカ編集部 吉村)

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