コラム

パスやシュートばかりでドリブルしない子ども

2012年08月14日

池上正さんが子どもに対する悩みや、保護者・コーチの子どもを取り巻く大人に関する疑問や悩みに答えるこのコーナー。今回のお悩みは小学1年生のお子さんについて。パスやシュートばかりでドリブルしないというご相談です。

◎練習(トレーニング場面での悩みやギモン)

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(質問者:小学1年生の保護者)

小学1年生の息子は毎日、家の中でゴムボールを蹴り続けていますが、いざチームのゲームになるとボールを持った相手に対してのアプローチの仕方がわからず眺めているだけになってしまっています。自分がボールを持ったときもドリブルという選択肢は一切無く、味方へすぐパスをするかシュートするだけになってしまっています。自分でゴールまでボールを運ぶ意識を持たせるにはどうすればいいでしょうか?

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親のイメージを押しつけないで。
「子ども自身がどうしたいか」を見てあげて

 小学1年生ですから、まだサッカーの理解度は上がっていません。自分でどうプレーしていいのかわからないのでしょう。ディフェンスにいかないのは、おそらくクローズドスキルの練習しかしていないのかもしれません。これはコーチ側の問題です。だからといって、親がなんだかんだと言ってしまうと、子どもはいっそう大変です。ここはしばらく様子を見守ってあげてください。

 ただし、「自分がボールを持ったときもドリブルという選択肢はいっさい無く、味方へすぐパスをするかシュートするだけになってしまっています」という部分は少し違うような気がします。パスをすることも、シュートを打つことも、悪いことではありません。

 私が察するに、親御さんは、自分でどんどん相手をドリブルで抜いていくようなプレーをわが子にしてほしいのではありませんか?

 ですが、それは親御さんの願望であって、お子さん自身が望んでいること(好きなこと)なのかはわかりません。「子ども自身がどうしたいか」をぜひ見てあげてください。小学生年代からその子のプレーを決めつけたりせずに、自由にやらせてあげましょう。

 家の中で毎日ゴムボールを蹴っているようですし(大人からの強制ではありませんよね?)、サッカー自体は好きなようです。その気持ちを大事に育んであげてください。

プロフィール

池上 正(いけがみ・ただし)

1956年大阪生まれ。大阪体育大学卒業後、大阪YMCAでサッカーを中心に幼年代や小学生を指導。02年、ジェフユナイテッド市原・千葉に育成普及部コーチとして加入。同クラブ下部組織の育成コーチを務める。03年より小学校などを巡回指導する『サッカーおとどけ隊』を開始、千葉市・市原市を中心に190カ所におよぶ保育所、幼稚園、小学校、地域クラブなどで延べ40万人の子どもたちを指導した。2010年1月にジェフを退団。同年春より「NPO法人I.K.O市原アカデミー」を設立。理事長としてスクールの運営や指導、講習会、講演をこなすかたわら、大学や専門学校等で講師を務めている。2011年より京都サンガF.C.アドバイザー、12年2月より京都サンガF.C.ホームタウンアカデミーダイレクターに就任。08年1月に上梓した初めての著書『サッカーで子どもをぐんぐん伸ばす11の魔法』(08年・小学館)は、11年12月現在で7万部に迫るベストセラー。11年9月には指導現場で、その実践例を大公開した『サッカーで子どもの力をひきだす オトナのおきて10【DVD付き】』が発売。U-12の育成に携わる指導者や保護者には必見のDVD付き書籍となっている。

近刊情報

『サッカーで子どもの力をひきだす オトナのおきて10【DVD付き】』

指導者や保護者から多くの支持を得ている『サッカーで子どもをぐんぐん伸ばす11の魔法』の著者・池上正氏が普段からよく使う象徴的な言葉(フレーズ)を取りあげながら、どのように子どもと接すればいいのか、言葉をかければいいのか、子どもとの距離のとり方……子育てやサッカー指導に悩む方々の具体的な解決策として、 “オトナが守るべき10のおきて”を伝授します。

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