世界最高のプレーヤー メッシのジュニア時代

2013年03月27日

サッカーエンタメ最前線

バルセロナ移住の大きな決断

038-02

『バルサ選手のジュニア時代』
定価:1575円(税込)

ところで、メッシは体が華奢で発育に問題があり、それがまさにバルサへの移籍の鍵となったことをご存じだろうか。
FCバルセロナに入団する前、メッシは兄たちが所属していたグランドリとニューウェルスでプレーしていたが、11歳のときにバルセロナへ渡った。「私たちの生活を変えてまで半年間も行く意味があるのか、深く考えました。そして、家族の一人ひとりと話し合いをして、最終的に、家族全員でスペインに行くことに決めたのです」

ホルへは決意の渡欧について語った。

しかし、新たな環境に順応するのは簡単なことではなかった。メッシ家では家族みんながそのときの様子を、アルゼンチン特有の言いまわしで話す。

「よその井戸の中の虫みたいな目で見られましたよ。本当に大きな環境の変化でした。習慣、人々の気質、価値観、食事……すべて何もかもが違い、一からのやり直し。言葉も違い、私たちはカタルーニャ語も理解しなければなりませんでしたから」

世界有数の強豪チームであるバルサは、メッシが快適に過ごせるよう、本拠地であるカンプ・ノウのそばのカルラス三世通りにあるマンションをメッシ一家に用意した。メッシが通った学校は、偶然にも同じ名前を持つレオ十三世小学校だった。

「リオは学校に行くのを嫌がりましたね。成績も体育だけはいつもAだったけど、体育以外が悪かった。それに、最初の頃はかなり辛そうでした。子どもというのは残酷ですから……。リオが(アルゼンチンからの移民であるため)一風変わって見えたようで、習慣も他の子どもと違うものだから、よそ者扱いされていました。それに華奢な体の発育に問題もあったでしょう。だから笑われて、辛い思いをしたのです。しかし、彼はそれを克服することができました」

父のホルヘが語るこの出来事が彼を強くした――。

「リオネルは、とても強い自我の持ち主なんです。ああ見えて、いい意味でも悪い意味でも感情を表に出すほうで、嘘をつきません。感情がすぐ表に出るんです」

これは、メッシ同様口数の少ない、母の言葉である。セリアは控えめなタイプで、表舞台には出ようとしない。決してでしゃばったりせず、選手を陰で支える、誠実な女性だ。
「リオネルは非常に責任感の強い子なんです。私よりも強いと言えます」
またメッシは父からも責任感の強さを受け継いだ。

※『バルサ選手のジュニア時代』第一章 リオネル・アンドレス・メッシより抜粋

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