【第37回全日本少年サッカー大会】決勝大会ジュニサカ取材日記②「強豪相手に何度も善戦!! 個性豊かなチーム・兵庫フットボールクラブ」

2013年07月30日

大会情報

強豪相手に何度も善戦!! 個性豊かなチーム・兵庫フットボールクラブ

 今日で1次ラウンドが終了し、2次ラウンドやドリームリーグが始まりました。1次ラウンドの戦いぶりで目に留まったのが兵庫県代表の兵庫フットボールクラブです。

 1次ラウンドの戦績は2勝1敗。この1敗は今大会の優勝候補である横浜F・マリノスプライマリーに喫したもので、一時は猛攻を仕掛けて同点にするチャンスもあったほどの接戦でした。

 その横浜F・マリノス戦の善戦について永浜和紀監督に話を聞いてみると意外な答えが返ってきました。

 「実は、あの試合は宿舎にユニフォームを忘れてきた子がいたんですよ。それもあって、その子は途中まで試合に出しませんでした。そんなふうに、うちはちょっと気の抜けた子が多いので本当に大変なんです。ただ、その中でキャプテンの横山は陰でコツコツと頑張ってチームをまとめてくれる。個性的なチームの中にあってすごく頼りにしていますね」

 そのキャプテンの横山君も「このチームはみんなの個性がありすぎて困っています(笑)」といい、こう続けます。
 「あのマリノス戦のときは試合前に『お前、何やってんだよ』という感じでみんなが言い合いになってしまって……。言いたいことをその場で言えるのはいいんだけど、大変でした。
でも、このチームは普段はバラバラな感じもあるんだけど、やるときはやってくれるんです。だから、僕は何かがあったときにグッと我慢するときもあります(笑)」

 そんな兵庫フットボールクラブは1次ラウンドを2位通過しました。2次ラウンド初戦の相手は、埼玉県代表で優勝候補のレジスタFCに決定。昨年ダノンネーションズカップ世界大会で準優勝した強豪中の強豪だが、横山君は「僕らはやるときはやるチーム。マリノス戦以上にワクワクしていますよ」と答えてくれた。

 そのレジスタ戦。前半は相手の猛攻に押される展開になりましたが、体を張った必死のディフェンスと、身体能力抜群のハーフのゴールキーパー、ヒューガル・アポロ君のファインセーブが再三飛び出し、何とか相手の猛攻を1点に留めます。アポロ君は3年前の全少に出場した兄ヒューガル・エース君の弟で、最後方からビッグセーブでチームを盛り立てました。

 後半も残り10分を切った頃からチームは反撃に転じます。チームの得点源である5番・森維吹君が積極果敢なドリブル突破からチャンスを掴んだのです。
 そして、後半の終了間際でした。森維吹君のドリブル突破から得たコーナーキックに、164㎝とチーム一の高さを誇る11番・正木歩太君が頭で合わせて、ついに同点!
そのまま試合は終わり、兵庫フットボールクラブは執念の同点ゴールで2次ラウンド突破に望みをつなげたのです。

 試合後、同点ゴールのきっかけをつくった森維吹君に話を聞くと、
 「前半はみんなが相手にビビってしまったけれど、後半はようやくチームの力を出すことができました」と胸を張り、次の試合に向けてこう話してくれました。
 「次の試合はたくさんのゴールが必要。2次ラウンドの突破は、僕がどれだけたくさんゴールが奪えるかに懸かっていると思います。がんばります!」

 普段はなかなかまとまらない個性豊かなチームは、強豪レジスタを前についに一つになりました。
 チームの勢いは加速しています。明日、2次ラウンド突破を懸けた兵庫フットボールクラブの戦いぶりがとても楽しみです。

(文●鈴木康浩)
(写真●ジュニサカ編集部)

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