【第37回全日本少年サッカー大会】決勝大会ジュニサカ取材日記⑥「いよいよ頂上決戦! 技巧の名古屋か、得点力の鹿島か」

2013年08月02日

大会情報

いよいよ頂上決戦! 技巧の名古屋か、得点力の鹿島か

 大会は6日目を迎え、ついに決勝進出チームが決まりました。御殿場高原時之栖裾野グラウンドから愛鷹広域公園多目的競技場に場所を移して行われた準決勝の第1試合は4年ぶり2度目の優勝を目指す名古屋グランパスU12(愛知県)が2-1でソレッソ熊本(熊本県)を破り、第2試合は初優勝を目指す鹿島アントラーズジュニア(茨城県)が4-0で大山田サッカースポーツ少年団(三重県)を下しました。今回は決勝戦まで勝ち上がったこの2チームについて紹介したいと思います。

 第1試合の勝者、名古屋U12は中盤でプレーする7番・田邉光平君の決定力が光ります。ゲームメークの中心選手でありながら、チーム得点王の通算6ゴールをマーク。佐賀洋司監督は「彼は、常に1学年上のチームでプレーをしてきました。スピードと技術があるだけでなく、とてつもない負けず嫌い。昨年の準決勝で(優勝した)新座片山さんに負けたことを物凄く悔しがっていた選手。最も勝負強く、他のJクラブと対戦しても『あいつさえいなければ』と相手に思わせる選手」とその潜在能力を高く評価しています。

 また、背番号10の松山竜也君のチャンスメークも見逃せません。シザーズフェイントからのドリブル突破が得意なレフティーで、準決勝では相手GKのクリアミスをカットし、すかさずロングシュートをたたき込むなどセンスの片りんを見せつけました。「夢かと思ってビックリした」と目を丸くする表情は小学生らしいところですが、プレーは大人顔負けです。ほかにもMF8番・西山蓮平君が見せる高い技術のボールタッチや、右DF16番・石田凌太郎君のバズーカのようなパワーシュートなど見どころが満載。準決勝で先制点を挙げた左DF岡崎流也君は「自分たちのパスゲームをやって絶対に優勝したい」とファイナルに向けた意気込みを語ってくれました。

 第2試合の勝者、鹿島ジュニアで存在感を放っているのは、最前線の2番・久保田慧君と最後方の3番・生井沢呼範君です。ともに160センチを超える長身。久保田君は準決勝でハットトリックを決める活躍を見せました。参考にしているのは、トップチームで活躍する大迫勇也選手。「自分からパスを要求してゴールに結び付けられる選手だし、大迫選手みたいに視野を広くして相手の位置をもっと確認してプレーできるようになりたい」と目標を語ってくれました。茨城県予選の途中から自信がついてきたというドリブルから単独突破のゴールも決めるなど勢いに乗っています。守備の要である生井沢君もセットプレーでは大きな得点源となり、通算5得点を挙げるなど活躍。前後のツインタワーは要注目です。


 また、強烈なゴールラッシュでチームをけん引している11番・栗俣翔一君は、通算11ゴールで得点王争いのトップに立つ活躍を見せています。「大会前は意識していなかったけど、最初の試合でハットトリックができて自信につながった。初優勝をして歴史に名を残したいし、個人としても得点王として歴史に名前を刻みたい」とチーム、個人のダブルタイトル獲得に意欲を見せていました。その栗俣君が「小さいけど技術があって、CKで良いボールを蹴ってくれる」と信頼する10番・大山晟那君を中心としたチャンスメークから生まれる爆発的な得点力を武器に全国制覇を狙います。

 Jクラブ同士の対決となった最終決戦。どんな選手が活躍し、どちらが勝つのか。明日(8月3日)、いよいよ各都道府県の予選に参加した全国8981チームの頂点に立つチームが決まります。

(文●平野貴也 写真●魚住貴弘)

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