池上コーチの一語一得「JクラブU12のコーチに疑問」

2013年10月22日

育成を考える

池上正さんが子どもに対する悩みや、保護者・コーチの子どもを取り巻く大人に関する疑問や悩みに答えるこのコーナー。今回はJクラブのU12のコーチについての親御さんからのご質問になります。

◎練習(トレーニング場面での悩みやギモン)

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(質問者:小学6年生の保護者)

小学校6年生に子どもを持つ父親です。JクラブのU12年代の指導者について質問します。息子は小学校3年生からJクラブに所属しています。4、5年生のシーズン当初からスタメンで出場していましたが、全国大会を決める大会になると毎年、急に出れなくなります。また6年生に入り4月から6月まで成長痛で練習ができなくなったのをきっかけに、全国大会メンバーから外され、さらに回復後はコーチのトレーニングを受けられないことが多くなり、逆に、それ以外の選手にトレーニングをしたり、トレセンに参加させるなど、差別的な行為が多くなり、最近は息子に指導者からのアドバイスもなく息子も非常に悩んでいます。このJクラブU12の監督・コーチは選手の判断を奪うサイドコーチングを普通に行い、自分の考えを持たない、言うことを聞く選手をひいきし、それ以外の選手は相手にもしない傾向にあります。
指導者たるもの選手には公平に接してもらいたいと思います。私は、Jクラブであれ、公平に指導してくれないことに腹が立っています。
私の考えは間違っていますでしょうか?
Jクラブはどこもこのような指導方針で選手育成をしているのでしょうか?
また、この状況を解決するにはどうしたら良いでしょうか?

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上手くなるにはどうしたらいいか、
自分でコーチに尋ねてみる

 いろいろ腹が立つことが多いようですが、まずはお子さんのことを考えていきましょう。

 全国大会に出場するメンバーから外されたということは、Bチームになったためメインのコーチからの言葉かけが減ってきたということでしょうか。

 コーチと選手・保護者という双方の言い分を聞いたわけではないので、はっきりしたことは申し上げられませんが、もしお子さんがコーチのアドバイスが欲しくて悩んでいるのなら、自分から積極的にアドバイスを求めるよう話してもいいでしょう。

「最終的には自分でうまくなるしかないよ。上手くなるにはどうしたらいいか自分でわからないのなら、コーチに尋ねてごらん。もっと上手くなって試合に出られるようになるにはどうしたらいいですか? 何をしたらいいですかって聞いたらいいよ」

 ここで、お子さんが「そんなこと聞けない」と言うならば、「そう。だったら自分で考えるといいよ」ということにとどめましょう。逆に、コーチに尋ねてみたけれど相手にしてくれないのであれば、そのクラブにいる意味はあまりないような気がします。

 また、コーチの指導を実際に観ていないので何とも言えませんが、指示命令をまったくしなかったとしても型にはまった指導に見えることがあります。

 例えば、以前アカデミーのコーチが集まる講習会を見学したことがあります。ライセンス講習会などと同じようにデモンストレーションをするのですが、選手がミスをするとその都度止めます。その前にプレーをストップさせたシチュエーションとほぼ同じでも止める。同じ種類のミスなら選手は「またやってしまった」と自分で理解しています。

 それでも同じように止めて「どうしてミスしましたか?」「どこを見たほうがいいですか?」「体の向きは?」「右はどうでしたか?」と聞いていきます。

 見ていると、コーチがあらかじめ「次はこうしてほしい」という答えを用意していて、そこを着地点にして誘導尋問を続けるという状況に見えて仕方ありませんでした。そのような指導では、いい選手、クリエイティブな選手は育たないと感じました。

 息子さんが身を置く環境についていろいろ不満があるようですが、もっとも重要なのは子ども自身がどうしたいか、ということです。ジュニア時代に目立たなかった子が、ジュニアユース、ユース年代で変わっていくケースは非常に多いです。

 保護者の皆さんには、決して誘導せず、焦らず、騒がず見守る姿勢が大切だと、私はいつも話します。

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