知っておけばひと安心! 子どもの喘息攻略法【前編】

2013年12月21日

コラム

ウォーミングアップは7割程度で

 いざ、サッカーの練習や試合に参加するときは、まずお医者さんの相談をしっかり受けよう。場合によっては飲み薬を事前に服用したり、現場に薬を携帯するようにしたい。喘息持ちの子で大切なのは、ウォーミングアップ。これは運動誘発性喘息の症状そのものを抑える効果がある。

 「いきなり全速力で走ると発作が出てしまう可能性があるので、まず7割程度の力でグラウンドを2周程走ります。一度軽い発作の状態あるいはそれに近い状態をつくっておくことで、本格的な練習や試合の際に発作が出にくくなります。また、正しい運動療法を継続すると、運動誘発性喘息は出にくくなります」

 では、グラウンド上で苦しくなってしまった場合はどうすればよいのだろうか。

 「ゼーゼーと咳をして、座り込んでしまった場合は、慌てずにゆっくり落ち着いて、腹式呼吸をしながら10分間から20分間休みましょう。症状が回復すればまた運動をしても大丈夫です」

 症状がなかなか回復しない場合は、その場で飲み薬を服用したり、吸入の発作止めを使用すれば比較的楽になる。このとき、十分に水分補給をすることも重要だろう。水やスポーツドリンク、ウーロン茶などが最適だ。炭酸飲料は肺を圧迫するので発作時には控えたい。

後編へ続く。次回は12月22日更新予定


プロフィール
中村弘典

1980年慈恵医大卒業。国立相模原病院元小児科医長。日本小児科学会専門医、日本アレルギー学会指導医。慈恵医大非常勤講師

 


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