池上コーチの一語一得「メンバーチェンジをまったくしない」

2014年01月21日

コラム

池上正さんが子どもに対する悩みや、保護者・コーチの子どもを取り巻く大人に関する疑問や悩みに答えるこのコーナー。今回は中学校の部活の育成方法について疑問は持っている親御さんからのご質問です。

◎自宅(ピッチ外での子育ての悩み)

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(質問者:中学2年生の保護者)

小学生の頃からクラブチームに所属していますが、中学になるとクラブチームと学校の部活両方の所属になります。
中学の部活では、学校の先生主導の指導になりましたが、チームとしては強く、先日もある大会で優勝しました。けれど、試合に出られるのは同じ子ばかりで、点差がひらいていても全くメンバーチェンジもなしで勝ち進んだため、出られなかった子やその親はまるで他のチームが優勝したようで、「うれしい」というより「おめでとう」という気持ちにしかなれません。
ケガ人でも出れば出してもらえるのかもしれませんが、急に出されても活躍できると思えません。負けていた相手チームは何度もメンバーチェンジをしていて、とてもうらやましく感じました。
試合に出るからこそ強くなれると池上コーチもおっしゃっていますが、学校の先生なのに勝ちに目がくらんで子どもを育てるのを忘れているのではないでしょうか?それとも中学になればこういうものなのですか?
息子はそれでも頑張って続けていくと言っているので、当番や送迎なども含めて応援していくしかありませんが。

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中学生はプレー環境を自分で選びとる
「どう乗り越えますか?」という問いかけを

 中学生も全員試合経験を積めるよう、中学校の顧問の先生やクラブ側が配慮してくれるとよいのですが、日本ではなかなかそうならないのが現状です。

「学校の先生なのに勝ちに目がくらんで子どもを育てるのを忘れているのではないでしょうか?」
という質問には、そうかもしれないと思います。

「それとも中学になればこういうものなのですか?」
という質問。すべての学校やクラブがそうだとは思いません。選手になるべく平等に試合に出場する権利を与えているコーチもいます。ただ、そうではない指導者もいる。それが現状です。

 ただし、中学生になれば、自分で「このチームだと試合に出られそうだな」とか「このメンバーでは無理だけど、あっちのチームならやれそうだ」といった判断がついてくるはずです。要するに、自分の力でプレー環境を選びとれるようになってきます。

 ほかに試合に出られそうなチームがあれば、移っても良いでしょう。ただ、日本はそのような移籍文化がまだ浸透していません。現時点で息子さんは「それでも頑張って続けていくと言っている」のであれば、お子さんの心情的に難しいかも知れません。

 それに、今いるプレー環境をお子さんが自分で選んだのなら、親としてはまず「どう乗り越えますか?」という問いかけをすることです。

 サッカーを上手くなれば試合に出られるはずです。だとしたら「そのために、あなたは何をしますか」という問いかけが大切です。

例えば、お子さんがコーチに「僕はどうしたら試合に出られますか」と尋ねてみる。
「試合に出ないと上手くならないので、試合を経験するチャンスを増やしてほしい」と直談判してみる。
同じように出場機会を与えられない子たちで先生に話すなど「自分たちでやってみよう!」というエネルギーが生まれてくればいいのですが。

 勝ちに目がくらんだ先生が試合に出してくれない。でも、それを嘆いていても始まりません。ここを子どもの成長につなげていくために、どうしたらいいのかを一緒に考えてみてください。

140121池上さん

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