ジュニア年代ドリブル指導論(JSC CHIBA編)―ドリブラー育成のために、ドリブルを教えているわけではない―【後編】

2014年02月20日

コラム

ドリブルに込められた指導者としての思い

――『頭を使うな』と言うタイミングは?

 練習には段階があります。1段階目は『彼らの素のモチベーション』でやること。何も指示を出さずに勝手に始めさせます。選手を集めて「こうだから気合入れていくぞ!」は、私のコントロール。まず彼らのモチベーションで入ることに意味がある。

 次の段階で頭を使わせます。それは「頭を使え」というキーワードではなくて例えば「ワンタッチ目でゴールに向かう」という条件です。これにより、頭を使いながらそれを瞬時に判断しなければならなくなる。またゴールに向かうということは、次の状況も把握する必要があります。そうやって頭を使わないとプレーができない条件を設定します。

 やがて数人の子ができるようになってきて、コツをつかんでくる。ただそれでは面白くない。そこで3段階目に入ります。つまり、『勘』。考えてやらないように、ということを次の課題としたんです。

――ドリブルのみを教えているようで、最終的にフットボーラーを育成できると。

 そうです。私はドリブラーを育成したいわけではありません。うちはドリブルの練習ばかりですが、その中にいろいろなエッセンスが入っている。だから、うちからJのジュニアユースやユースに行った子も「JSCの子はドリブルだけかと思ったら、パスもするんですね」と言われている。そりゃできるわと。教えたことはないですけどね(笑)。

――最終的に川島さんが目指すものは?

 難しいことにチャレンジすることは面白い。日本人はそういう精神が強いと思う。究極的に言えば、将来日本代表に選ばれて、世界で勝ちにいける選手を育成していきたいですね。

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