【JA全農杯チビリンピック2014 小学生8人制サッカー大会】関東大会 決勝レポート

2014年03月24日

大会情報

Jクラブがひしめく中レジスタFCが関東大会を制す!

3月22日(土)、23日(日)の2日間に渡り、駒沢オリンピック公園(東京都)にて「JA全農杯チビリンピック2014小学生8人制サッカー in 関東」が開催され、決勝で埼玉県代表・レジスタFC(以下、レジスタ)が神奈川県代表・川崎フロンターレU-12(以下、フロンターレ)を2-1で下し優勝を決めた。この2チームは、5月4日(日)、5日(月)に神奈川県横浜市で予定されている全国決勝大会に関東代表として出場する。

決勝は14時30分にキックオフの笛が吹かれた。舞台は1964年の東京五輪でサッカー競技の会場になった駒沢オリンピック公園内の陸上競技場。春らしいポカポカ陽気だったが、ピッチを横切る風は、ひやっと冷たかった。

レジスタは前日の予選リーグ3試合で、全16チーム中最多となる13得点を叩き出している攻撃力のあるチーム。対するフロンターレも守勢に回ることなく序盤からスピードのある攻撃をみせた。両チームとも互角に攻め合った結果、すべての得点はセットプレーに起因するものとなった。両チームの監督は「こういう試合展開では、セットプレーがものをいうと感じていた」と試合後に同様のコメントを残している。

チビリン関東007

先取点は第1ピリオドでのフロンターレ。ゴール正面の遠い位置から蹴りこんだフリーキックのボールはクロスバーを叩くと、詰めてきた9番・鈴木大登くんがゴールに押し込んだ。

第2ピリオドになるとレジスタが同点に追いつく。これもゴールほぼ正面で得たフリーキックのチャンス。7番・本山大器くんの放ったボールは、強烈なシュートとなってゴールキーパーの手を弾きゴールネットを揺らした。

1-1の同点となったスコアは第3ピリオドでは動かず、試合は3分ハーフの延長に突入すると、後半開始直後のことだった。主審の合図とともに、キックオフのボールをショートパスで受けたレジスタの3番・板倉健太くんの蹴ったロングシュートはぐんぐんと伸びてゴールマウスに吸い込まれていった。これが決勝点となり、レジスタに栄冠が輝いた。「あれは、いいアイデアでしたね。2番の子(常盤亨太くん)が思いついたみたいです」とレジスタ・福地監督は教え子を称えた。

さて、今年で12回目を迎えたチビリンピック。大会を振り返ってみると、やはり8人制サッカーには、11人制よりも選手一人ひとりがボールに触れる機会が多くなり、判断を求められる回数が増えるというメリットがあるようだ。そして、守備の選手も攻撃参加をしてシュートチャンスを作る機会ができることや、攻撃の選手にしても守備に関わらなければならない状況がでてくることで、どのポジションの選手も攻守を意識しなければならない環境となり、子どもたちがサッカーの全体像を理解するために適しているといえるだろう。

また、この大会は3ピリオド制(プレー時間36分:12分×3ピリオド)の導入によって、登録が可能な20名の選手たちに公平な出場機会が与えられる。第1、第2ピリオドは選手を総入れ替えし、第3ピリオドのみ自由交代制としているので、同じ選手の出場は最大でも2ピリオドまでに制限され、全ピリオドに出場することはできないというものだ。

チビリン関東008

まだまだ、ジュニアサッカーでは大会の規模に関わらず、チームの勝利を優先させる傾向があるようで、試合の出場メンバーを固定していることが多いように思う。育成年代の子どもたちは試合での経験を積み重ねることで成長していくといわれている。そうであれば、チビリンピックのような取り組みをするジュニアサッカー大会が、もっと増えてもいいのではないだろうか。

■優勝 レジスタFC 福地哲也監督のコメント
決勝では、両チームともに負けたくない気持ちが強いので、試合内容は互角になると思っていましたが、決勝点のフリーキックなど攻撃のアイデアが冴えていたようです。守備についても粘り強く対応できていたと思います。この大会は登録した選手全員で試合を戦いますので、チームの総合力が重要になってきます。優勝はチームが成長している証といえるので嬉しいですね。ただ、喜ぶのは今日だけです。優勝したからといつまでも浮ついた気持ちでいてはダメです。来週にはダノンネーションズカップもありますので、明日からは気持ちを切り替えて練習に取り組んでもらいます。

■準優勝 川崎フロンターレ U-12 佐原秀樹監督のコメント
普段の試合では控えに甘んじている選手も、この大会ではゲームのスタートから出場することができるので、いい経験になったと思います。6年生になって、これからの1年間は、やればやるだけ成長します。サッカーの技術的にはボールに触り続けることが大切ですが、最近の子どもたちは恵まれた環境でプレーをしているので、僕らの少年時代よりも技術はあるのですが、恵まれすぎている分だけ精神的な弱さを感じます。その気持ちの部分と技術の部分をリンクさせて、もっと上のレベルに引き上げてあげたいと思っています。

(文・写真●山本浩之)

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