コラム

大人の言動を子どもは敏感に感じている。子どもが自ら考えて行動するために大切なこととは?/池上さんの辞書【61】

2016年02月09日

池上正さんが普段から指導のときに使う言葉や、サッカーに関する用語について、その言葉の本質にどういった意味があるのかを解説していきながら紹介していくこのコーナー。今回は「無関心」と「やめなさい!」という言葉について考えましょう。

監修/池上正(京都サンガF.C. 育成・普及部部長) 編/島沢優子

<本日の言葉1>

関心
【名】む-かんしん
同義)無視する 知らん顔する

他者や目の前で起きたことに興味
を持たないこと。サッカーはどう
やって攻めるか、いかに守るかを
味方と感じ合いながら行うスポー
ツなので「あいつはどう考えてる
かな?」と仲間の考えに興味がな
ければうまくいかない。

■池上さん解説■

つながっているようで、つながっていない
 
 出前授業でうかがった小学校での出来事です。
 
 5年生40人ほどの集団でサッカーをしていたら、ひとりの男の子が泣き出しました。何かが上手くいかなかったことを仲間にとがめられたのか、本当の理由はわかりません。そこにいた先生は「大丈夫か?」と言葉を投げかけはしましたが、わかりやすく言えばそのままほっておかれました。

 立ちすくんだまま泣いている男の子に、先生は「ここで休んでいなさい」とだけ言いました。校庭にお尻をつけてしゃがんだまま泣いていました。

 私が気になったのは、周りの子どもたちの反応です。誰ひとり「大丈夫?」「どうしたの?」とその子に駆け寄るわけでもない。「おーい、やろうぜ」と多少茶化しながらでも、気にするそぶりが見られるわけでもない。とにかく、みんな無関心なのです。

 誰かが泣いている。でも、大人が半ば無視しているような状態なら、子どももそうなるのではないかと思います。大人が醸し出す(面倒だな)といった空気に、子どもは敏感に反応します。誰かのピンチを助けようとしないのなら、チャンスも手伝おうともしなくなります。先生は彼を放置してはいけなかったのです。

 一見して、子どもたちをうまくまとめているように見えました。ただし、子どもたちが先生を大好きなのか、どちらかと言えば主導型の先生についていくので必死なように思えましたが、一日だけではわかりません。ただ、ひとつだけ言い切れることがありました。

「つながっているように見えて、つながっていない」のです。

 扱いが難しい子、難しいシチュエーションから逃げてしまう大人を、子どもは見逃しません。「教える」とか「指導する」よりも、子どもを認め、寄り添おうとする背中を見せることが大事だなとあらためて思いました。

0209ikegami

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