熟考したいジュニア年代のピッチサイズ。子どもたちにとって適切な大きさは?

2016年11月09日

コラム

今年8月に行われた『バーモントカップ第26回全日本少年フットサル大会』が閉幕した際、SNS上でフットサル指導者を中心にとある議論がなされた。「ピッチサイズが狭すぎるのではないか?」ジュニサカでは以前、サッカーに多忙でフットサルを取り組む時間がない今のジュニア年代の選手たちについて触れたが(サッカーで多忙な子どもたち。小学生年代でフットサルに取り組む価値とは何かを考える)、今回は現在主要フットサル大会で定着している『横幅16m』について、2016年に行われた『第3回全日本ユース(U-18)フットサル大会』で準優勝に輝いたFOOTBOZE FUTSALの豊田幸夫監督に話を聞いた。

取材・写真●高橋大地(ジュニサカ編集部)、Getty Images


ピッチサイズは選手にどういったプレーを促したいかによって決められるべきもの

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――具体的にフットサルのピッチサイズを決めるにあたり重要視されることはどういったことですか?

 まずフットサルでは、競技規則のなかで『長さ(タッチライン): 最小25m 最大42m 幅(ゴールライン): 最小16m 最大25m』と記されているように大会毎のレギュレーションで決定して良いことになっています。

 さらに16歳以下では『関係する各国協会の合意が得られており、また、競技規則の基本原則が尊重されていれば、16歳未満の競技者、女性、年長者(35歳以上)および障害のある競技者の試合では競技規則の適用に当たって修正を加えることができる。 以下の一部またはすべてに修正ができる。
・ピッチの大きさ
・ボールの大きさ、重さ、材質
・ゴールポストの間隔とクロスバーのピッチ面からの高さ
・試合時間
・交代と記載があります。

 それらのことを踏まえて、育成年代のフットサルのピッチサイズは、その年代の選手たちにどのようなプレーを促したいかによって決められるべきものだと考えています。私たち指導者はトレーニングにおいてはそのテーマによってピッチサイズを変えることがあります。

 例えば、縦に速い攻撃、奥行きのスペースを活用した攻撃を練習したければ、(ピッチの)幅を狭めるし、逆にサイドチェンジだったりピッチの幅を使った攻撃を促したいのであれば、幅を広げます。そうすると子どもたちは自然とそういうプレーを表現してくれる。

 攻撃側に負荷をかけたいのであれば、DFが有利になるように幅を狭める。ピッチサイズを決める際には、そういった何かしらの意図が根底にあります。

――なるほど。では、U-12年代のフットサル大会におけるコートサイズに適正というものはあるのでしょうか?

 どのようなプレーを促したいかによって変わってきますが、経験的な観点から考えると、3年前まで全日本少年フットサル大会で実際に適用されていた縦32m×横18mというサイズが攻守において程よい負荷でちょうど良かったのではないかと考えています。

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