「PK失敗」を防ぐためのヒント。PK研究で名をあげたスポーツ心理学者が語る“二つの戦略”

2016年12月21日

メンタル/教育

「ミスをしたときどうすればいいかプランがあった」

 オランダはPK戦に勝ち、次のステージに駒を進めた。勝利を祝った後、ヨルデットは学生を一人雇って選手一人ひとりと話をさせた。そのときのコメントを彼はいくつか私に紹介した。

「PK戦にはミスがつきものだ」
「誰もわざとPKを失敗したりしない」

 だがヨルデットが彼らに出した指示で、最も役立ったと多くが口にしたのがこれだ。

「ミスをしたときどうすればいいかプランがあった」

 そこで私は彼にもうひと押しした。イングランド代表のために仕事をしているかどうかはともかく、イングランド代表のPK問題をあなたならどのように解決するか?「私の考えは、現在取られている対策の真逆だ」と彼は答えた。

「ほかのチームと同様に、イングランド代表も真正面から取り組む必要があるときに、問題から目をそむけようとしている。まず監督がこの問題の大きな障害になっている。PK戦について話をしようともしない。まともに練習もしないし、目前にPK戦が迫って初めて問題の重要性に気づく」

「私は選手たちに成功するための有効な要素を教えられるし、PK成功の確率を上げるヒントも与えられる。同時に、失敗の準備をさせるね。一人の選手が失敗したときにどうすればいいのかを教える。

 あわててPKを蹴る必要はないし、PKを練習することとPKの準備をすることの違いを知る必要がある」

【次ページ】練習と準備は異なる

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