熱中症対策だけじゃない!! 夏本番までに知っておきたい『強いカラダ』をつくるための食事ポイントとは
2017年06月13日
コラム四季のある日本では夏に近づくに連れ気温は上昇していきます。夏に入ると学校は休みとなり、子どもは外で遊んだり、サッカーなどのスポーツに取り組む時間も増えていくのではないでしょうか。命の危険もある熱中症に対する策はもちろん必要ですが、毎日の気温が30℃を越える暑い夏を乗り越える為には基礎体力をつけなければなりません。今回は、食事の観点から『強いカラダづくり』を管理栄養士の盛岡良行さん解説してもらいました。
(文●盛岡良行 写真●ジュニサカ編集部、Getty images)
砂糖の多い食事をする子は集中力が落ちやすくバテやすい!
体のエネルギー源となり、筋肉の疲労回復や体の成長に欠かせない栄養素が糖質。ですが糖質であれば何でもよいというわけではなく、素早く体内に吸収される糖質は体づくりの上では基本的に好ましくありません。
例えば体の中に素早く吸収される糖質には、お菓子に多く含まれる砂糖があります。素早く吸収される糖質はエネルギーに変わるのが速いですが、急激に血糖値が上がる分、その反動で血糖値が下がるのも速いです。お菓子を食べても腹持ちが悪く、すぐにお腹が空いてしまうのはこの血糖値の低下が関係しています。したがって砂糖から摂取するエネルギーが多い食事の子どもほど、集中力が落ちやすくバテやすいといえます。
また素早く血糖値が上がるということは、血糖値を下げる働きのあるインスリンというホルモンが大量に分泌されることになります。するとインスリンは体脂肪の合成を促進する働きもあるため、肥満になりやすいというデメリットもあります。
ではゆっくり吸収される糖質は何かというと、ごはんやパン、麺類に含まれる「デンプン」です。デンプンはたくさんの糖質が繋がった構造をしている成分ですので、それだけ消化吸収はゆっくりと行われ、長い時間をかけて体のエネルギーに利用されます。まずはしっかりと朝ごはんを食べるようにし、朝から活動的に過ごせるようエネルギー補給をする。この繰り返しが強い体づくりの第一歩です。
シリアルやグラノーラもデンプンがとれる食品の1つです。これらの食品は食べやすくビタミン・ミネラルがとれる点はいいのですが、商品によっては砂糖が多く使われているものもあります。できるだけ甘さが控えめのものを選ぶようにしましょう。
なお、ジュニアアスリートは1日に消費するエネルギー量も多いため、間食(おやつ)をとること自体は悪いことではありません。大切なことは間食(おやつ)でもゆっくり吸収されるデンプンをとることです。おにぎりやサンドイッチなどでエネルギーを補うとよいでしょう。
筋肉はもちろん、酸素を運ぶ血液中のヘモグロビンや病気から体を守る免疫細胞、代謝に関わる酵素など、体の様々な組織の材料となっているのがタンパク質です。タンパク質が不足していたらどれだけ練習しても体力はつきません。また貧血や風邪などにもかかりやすくなるので、食事から良質なたんぱく質をしっかりとる必要があります。
この良質なたんぱく質というのは、肉や魚・卵・大豆・乳製品に多く含まれています。「筋肉をつけるには鶏肉がいい」と雑誌等でいわれることがありますが、たんぱく質を構成しているアミノ酸のバランスはそれぞれ異なりますし、またビタミン・ミネラルの量も異なります。体づくりのためにはどれか1つの食べ物に偏ることなく、バランスよく食事に取り入れることが大切です。
カテゴリ別新着記事
ニュース
- 【AFC U17女子アジアカップ インドネシア2024】U-17日本女子代表メンバー発表!2024.04.15
- 「JFAナショナルトレセンU-12関西」が開催!2024.04.11
- 「東北トレセンU-13」が開催!2024.04.10
- 【AFC U23アジアカップ カタール2024】U-23日本代表メンバー発表!2024.04.08
フットボール最新ニュース
- 近江高校の躍進を支えた7つの班。「こんなに細かく仕事がある」部員も驚くその内容2024.04.17
- 「三笘薫ガンバレ」状態。なぜサッカー日本代表は個を活かせないのか?2024.04.17
- 【遠藤航・分析コラム】リバプールは何が変わったか。遠藤を輝かせる得意の形2024.04.17
- リバプールがプレミア制覇に一歩リード?「タイトル争いは間違いなく波乱万丈」2024.04.17
- 前回王者マンC、絶対的司令塔の今季CL初出場・初ゴールで勝利。レアルも先勝2024.04.17
大会情報
- 【卒業記念サッカー大会 第17回MUFGカップ 大阪大会】大会結果2024.03.10
- 【卒業記念サッカー大会第17回MUFGカップ 大阪大会】フォトギャラリー2024.03.10
- 【卒業記念サッカー大会 第17回MUFGカップ 愛知大会】大会結果2024.03.09
- 【卒業記念サッカー大会第17回MUFGカップ 愛知大会】フォトギャラリー2024.03.09
お知らせ
ADVERTORIAL
ジュニアサッカー大会『2024'DREAM CUPサマー大会in河口湖』参加チーム募集中!! |
人気記事ランキング
- 【AFC U17女子アジアカップ インドネシア2024】U-17日本女子代表メンバー発表!
- 「2023ナショナルトレセンU-13(後期)」参加メンバー発表!【西日本】
- 自分よりも大きくて速い選手も1対1で抑える。内田篤人から学びたい守備時の姿勢【フィジカルのプレーモデル】
- 低学年と高学年の食事量の違いは?/小学校5・6年生向けの夕食レシピ例
- ジュニア年代にも大切なトップ選手の共通点は?“自重コントロール”の重要性【フィジカルのプレーモデル】
- かつて“怪物”と呼ばれた少年。耳を傾けたい先人の言葉
- 「俺、プロだったけど下手になってる」松井大輔が痛感。横浜FCスクール初指導に密着、子どもたちへの指導の狙いとは
- 興味と探求心を育む松井大輔の指導「個人戦術を身につけることができれば…」横浜FCスクール初指導で子どもたちに伝えたこと
- 栄養も食事量も“バランス良く”/小学校1・2年生向けの一日の食事例
- 「2023ナショナルトレセンU-14 (後期)」参加メンバー発表!【東日本】