元日本代表・福西崇史のキャリアから学ぶ。サッカー界で“生き残る術”
2017年08月14日
インタビュー現在はサッカー解説者として活躍する福西崇史さん。選手としてはジュビロ磐田の黄金期を支え、日本代表としてワールドカップにも2度出場。2004年のアジアカップでは優勝に大きく貢献しました。そんな福西さんに今回はサッカーをはじめたキッカケから、日本代表のレギュラーに登りつめるまで、また現在高校生と中学生の“サッカー少年”を持つ親として子育てのお話などを伺いました。前編となる今回は福西さん自身のキャリアを振り返っていただきました。
取材・構成●高橋大地/ジュニサカ編集部 写真●Getty Images、ジュニサカ編集部
ジュニア年代では器械体操とサッカーをかけ持ち
――まず、福西さんのキャリアを振り返っていければと思います。ご自身がサッカーをはじめたのは、何歳のときですか?
小学校4年生くらいですかね。友達の影響ではじめました。サッカーとは別に器械体操もならっていたのですが、これは兄の送り迎えについて行くうちに自然と。中学生になるまで7、8年やっていましたね。
――器械体操の経験がサッカーに生きたな、という感覚はありますか?
僕のサッカーのプレーはすべて器械体操に通ずると思っています。具体的には、カラダの使い方であったり、体幹、バランス能力などですね。また、体操は常にバランスをとらなければならないので、急な動きに対する修正力が養えました。
――小学生時代のサッカーで印象に残っている出来事はありますか?
「サッカーはむずかしいな」と感じました。やはり足でボールを扱うのがむずかしかった。ただ、それ以上にチームメイトとプレーする楽しさを知ることができました。器械体操は個人競技でしたから。
――中高ではサッカーを選択しましたね。
中学になると器械体操からは離れ、サッカー1本にしぼりました。高校生になっても「プロになれる」という意識はなく、純粋にうまくなりたいと思って地元(愛媛県)の新居浜工業高校に進学しました。
――プロになれたキッカケはなんだったのでしょうか。
ジュビロのスカウトの方が県予選を見に来ていて。実は別のチームの選手を目当てに来ていたそうなんですが、その選手の対戦相手に僕がいて。そこで声をかけてくれました。
――当時はFWとしてプレーされていたんですよね。
そうですね。その試合で僕は何度かしかボールにふれていないのですか、目をつけてくれて。そこから追ってくれたみたいです。
――結果、ジュビロに入ることに。
そうです。練習参加などを経て。
――練習参加したとき、プロの世界はどう見えましたか。
いやいや「もう無理」というか。めちゃくちゃ上手いと感じましたね。自分が想像していたレベルよりももっと上でした。しかも、それでも2軍だったので。
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