「反抗していたことが馬鹿らしく感じた」。“自由だった”井手口陽介の価値観を変えた母の病気
2017年09月01日
インタビュー
「サッカーを楽しく感じられるゆとりはあった方がいい」
――小学校を卒業した後、ガンバ大阪ジュニアユースに進むことになりますが、セレクションを受けたきっかけは?
お母さんに「受けてみる?」って言われたのがきっかけです。1次試験はミニゲームをやりましたね。4対4とか5対5だったかな。その後、別の日に2次試験があったんだけど、あんまり覚えてない(笑)。ただ、2次を受けた後、梅津(博徳・現ユースコーチ)さんに呼ばれて「合格」と言われました。その時はアビスパも一応、受けてたんですけど、合格と聞いてすぐに断りました。
――井手口くんがガンバ大阪に入ったのは2008年。トップチームがアジアチャンピオンズリーグでアジア制覇していた頃ですが。
それまでガンバに対しては特に意識していなかったですね。ヤットさん(遠藤保仁)のことは知っていましたけど。
――大阪での生活は?
上の兄ちゃんが大阪にいたので、お母さんと3人で住むようになりました。最初に困ったのは言葉の喋り方。最初は結構周りからイジられましたけど、時間が経つにつれて、何となく慣れました。
――ガンバでの練習については?
最初はレベルが違うなと驚きました。同期には大地(鎌田=フランクフルト)とかプロなっている選手もいて、みんなうまかったです。 僕は入学した時は160㎝くらいで小さかった。でも梅津さんには練習をすごく楽しくやらせてもらったし、自分がよければ中 2・中3の練習に混ぜてもらえた。1つ上には小川直毅くん(現FCティアモ枚方)や内田裕斗くん(現徳島ヴォルティス)もいましたし、同期より上の人とやってる方が技術もスピードも違うんで、すごくプラスになったと感じています。
中1の時には1つ上のJFAプレミアカップに連れて行ってもらえて、全国優勝を経験できました。それまでは全国制覇なんて考えたこともなかったので、ホントによかったと思いました。
――中学時代は思春期特有の悩みが生まれる年頃ですが、井手口くんの場合は?
練習をサボったりすることはあったと思います(苦笑)。ちょっとヤンチャというか、なかなか難しい時期でしたね。その時の監督は鴨川(幸司=現ガンバ大阪ジュニアユース監督)さんだったんですけど、何か言われても僕 はあまり気づかなかった。練習に行かない日は遊んだり、寝たりしてたのかな……。
ただ、自分としては、そんなにサッカー 一辺倒になっても息が詰まるだけだと思うし、多少は別のことをやる方が僕にとってはいいのかなという気がしていました。
――上のお兄さんも横浜FCに入ってプロサッカー選手になった頃ですが、何かアドバイスなどはありましたか?
ウチの兄弟はあまりサッカーの話はしないんで(苦笑)。僕は『コツコツ地道にやらなきゃサッカー選手になれない』といった堅苦しい考え方をしたことがないです。お兄ちゃんも普通にやってるタイプで、自分に似てると思います。
それでもプロになれたのは、つねに楽しむ気持ちを持っていたからじゃないかな。「自由に」って言ったらヘンですけど、サッカーを楽しく感じられるゆとりはあった方がいいと思います。
ただ、プロになってからはそうもいかない面もありますね。試合に出られなかったらやっぱり悔しいし。その分、練習でガンガンやって、使ってもらったら「俺はできる」 というところを見せたいと思いながら、今は取り組んでいます。
――中学時代のポジションは?
いろいろやりました。サイドハーフもやったし、FWもボランチもやりました。最初は前の方がいいかなと思っていたんです けど、徐々にボランチの方がしっくりくるようになりました。いろんなポジションをやって楽しかったし、それぞれの位置で『どこでボールを受けたい』といった感覚や要求が分かるようになった。自分がいつどこに パスを出すべきかをよく考えるようになりましたね。
カテゴリ別新着記事
ニュース
- 【AFC U17女子アジアカップ インドネシア2024】U-17日本女子代表メンバー発表!2024.04.15
- 「JFAナショナルトレセンU-12関西」が開催!2024.04.11
- 「東北トレセンU-13」が開催!2024.04.10
- 【AFC U23アジアカップ カタール2024】U-23日本代表メンバー発表!2024.04.08
フットボール最新ニュース
- 近江高校の躍進を支えた7つの班。「こんなに細かく仕事がある」部員も驚くその内容2024.04.17
- 「三笘薫ガンバレ」状態。なぜサッカー日本代表は個を活かせないのか?2024.04.17
- 【遠藤航・分析コラム】リバプールは何が変わったか。遠藤を輝かせる得意の形2024.04.17
- リバプールがプレミア制覇に一歩リード?「タイトル争いは間違いなく波乱万丈」2024.04.17
- 前回王者マンC、絶対的司令塔の今季CL初出場・初ゴールで勝利。レアルも先勝2024.04.17
大会情報
- 【卒業記念サッカー大会 第17回MUFGカップ 大阪大会】大会結果2024.03.10
- 【卒業記念サッカー大会第17回MUFGカップ 大阪大会】フォトギャラリー2024.03.10
- 【卒業記念サッカー大会 第17回MUFGカップ 愛知大会】大会結果2024.03.09
- 【卒業記念サッカー大会第17回MUFGカップ 愛知大会】フォトギャラリー2024.03.09
お知らせ
ADVERTORIAL
ジュニアサッカー大会『2024'DREAM CUPサマー大会in河口湖』参加チーム募集中!! |
人気記事ランキング
- 【AFC U17女子アジアカップ インドネシア2024】U-17日本女子代表メンバー発表!
- 「2023ナショナルトレセンU-13(後期)」参加メンバー発表!【西日本】
- 自分よりも大きくて速い選手も1対1で抑える。内田篤人から学びたい守備時の姿勢【フィジカルのプレーモデル】
- かつて“怪物”と呼ばれた少年。耳を傾けたい先人の言葉
- ジュニア年代にも大切なトップ選手の共通点は?“自重コントロール”の重要性【フィジカルのプレーモデル】
- 興味と探求心を育む松井大輔の指導「個人戦術を身につけることができれば…」横浜FCスクール初指導で子どもたちに伝えたこと
- 「俺、プロだったけど下手になってる」松井大輔が痛感。横浜FCスクール初指導に密着、子どもたちへの指導の狙いとは
- 低学年と高学年の食事量の違いは?/小学校5・6年生向けの夕食レシピ例
- 栄養も食事量も“バランス良く”/小学校1・2年生向けの一日の食事例
- 「2023ナショナルトレセンU-14 (後期)」参加メンバー発表!【東日本】