コラム

技術があり、試合の主人公になる可能性があるが…。バルサ監督が語る日本人選手の“可能性”

2017年09月11日

8月に開催された『U-12ジュニアサッカーワールドチャレンジ2017』で4度目の優勝を果たしたFCバルセロナ(以下、バルサ)。監督のダビド・サンチェス・ドメネは今シーズンからインファンティルB(※日本のU13-12世代)をまとめているが、活動をスタートして間もない中でしっかりとチームを構築していき、結果を残した。彼は一体どのようにバルサの哲学を吸収し、バルサ・サッカーを表現したのか。単独インタビューでその秘密に迫った。

取材・文●木之下潤 写真●佐藤博之 インタビュー写真●ジュニサカ編集部


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時間がなくてもチームを作り、優勝に導けるか?

 今大会バルサを指揮したダビド・サンチェス・ドメネは今シーズンからこの世代の監督を務めている。就任してわずかな時間ながらチームを優勝へと導き、結果を出した。カンテラ(育成組織)とはいえ、バルサ・サッカーの基盤を作るインファンティルB(※日本のU13-12世代)の監督に迎え入れられることは、その指導力を認められたからだ。

 しかし、バルサ・サッカーは特殊である。どんなに優秀な選手も外部から入ってきて即チームになじむことは難しく、それほど独自のサッカー観が盛り込まれている。だから選手以上に、それを指導する監督はバルサ・サッカーを深く理解していなければならないのでハードルが高い。

 大会前日に公開されたトレーニングを取材したが、昨年からその内容に大きな変化はなかった。スペインでは9月から11人制サッカーに切り替わるため、6対6+複数のフリーマン、8対8+複数のフリーマンといったトレーニングを行い、ウイングを使った幅を意識させる練習はもう当たり前の光景だった。

 ただ選手の質については当然違いがあった。今年の選手たちは昨年に比べるとコントロール、パス、ダイレクトプレーなど様々なことをバルサ・サッカーの価値観の中で表現する方法をまだ理解できていなかった。が、大会が開幕すると、選手たちは1試合ごとに目に見える成長を遂げた。昨年はチームとしての完成度が増していく印象だったが、今年のチームは個人が成長していく過程をはっきりと見て取れた。

 縦のスピードに秀でた選手が多く、仕掛けられる選手がそろっていたことを監督がバルサ・サッカーにうまく取り込み、突破というよりはチームとしてボールを前進させる手段として活用した。例年のような華麗なパス回しはそこまで生み出せなかったが、サイドを切り裂く突破や高さを生かしたセットプレーなど選手の特徴を生かした攻撃でしっかりとゴールをもぎ取り、優勝へと導いた。

 監督のダビド・サンチェス・ドメネはグループ予選を戦いながら現状の戦力分析を巧みに行い、バルサ・サッカーをベースに選手たちの特徴を組み合わせてチームを構築していった。口では簡単に言えるが、日本のチームの監督がそれをできるかと問われたら難しいだろう。

 今企画はそこを言及するものではないため、日本人監督との指導力の違いについては差し控える。以下、全文公開するダビド・サンチェス・ドメネの単独インタビューはグループ予選終了後に実現したものだ。

 その目的は、新しくバルサ入りした監督がどのようにクラブ哲学を吸収し、自分なりのバルサ・サッカーをどう築こうとしているのかという思考を知るためである。彼の言葉には、日本のクラブに欠けているクラブやサッカーに関する哲学の重要性、一貫指導のヒントが詰まっている。ぜひご一読いただき、多くの監督とコーチがサッカーについて考える一つのキッカケになればと思う。

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