技術があり、試合の主人公になる可能性があるが…。バルサ監督が語る日本人選手の“可能性”

2017年09月11日

インタビュー

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自分のプレーを100%出し切る環境を作ることが大事

——おっしゃるとおり、足下の技術、例えるとサッカーをプレーするための道具については磨くことが得意です。しかし、その道具の使い方に課題があるように感じています。バックステップを踏めば状況を把握して足下の技術を生かせるのですが、その部分が未熟です。そのあたりがバルサの選手たちと差があるように見えますが、どうでしょうか?

「本当に言われているとおりだと思います。日本人選手たちはチームの主人公になれるような能力があるのに、試合の中でそのような場面が訪れた時にそこで前に出ることを怖がってしまっています。3試合だけの感想ですが、主人公になれるのに勝ち取らない、人に譲ってしまう場面が多く見られました。そういうところで消極的になっていたようです。

 それは戦術的な部分があるでしょうし、試合の中で一歩前に出て勝ち取りたいという勇気が少し足らないところもあるのでしょう。バルサの中にも技術的に劣る選手はいますが、彼らはそこを戦って勝ち残っていきます。そういう意味で日本人選手と少し差が出ているところがあるのではないでしょうか」

——プレーに関与する積極性というか、勇気を持たせるには日本人コーチたちがどんな心がけでトレーニングをすべきでしょうか? 

「バルサでも日本人コーチたちが指導しているようなチームプレー、一人でサッカーをすることは望んでいません。チームの戦術を組み、チームとしてボールを動かして前進しシュートまで持っていくことをトレーニングします。しかし、各々が持っている能力、各々ができることに対して絶対に『止めろ』などというそれを取り除く考え方は持っていません。

 選手たちはグラウンドで自由な発想が持てるその判断の中で彼らができることを100%出し切ることが大切です。1対1が得意な場合は勝負することであったりと、そういうことをさせない状況は一切捨ててオープンな状況の中で、でもたくさんの選択肢がある中でプレーすることを教え、最終的に決断して選ぶのは選手たちだという環境を作ることが重要です。

 失敗することに恐れを抱きながらプレーするのではなく、常にチャレンジできる環境の中で自分をどんどん高める。それを私たちはトレーニングの中で伝えています」

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