サッカーで「声を出す」意味って? 理解しておきたい声出しの“必要感”と実践法

2018年01月22日

メンタル/教育

相手にとってマイナスの声出しは、自分にとってもマイナス

 サッカーをやっている子で、試合中一生懸命声を出していたのに、審判に怒られた、という子がいました。なぜかというと、それは野次だったんですね。

 単に声を出せばいいわけではなく、相手にとってマイナスの声出しは、きっと自分にとってもマイナスになるわけですから、こうしたことは大人がしっかり子どもに話して、理解させるようにしないといけないですね。

 また、おざなりなあいさつが気になるチームの場合、指導者がそこまで言葉を大事に考えていないという場合もあると思います。

 あいさつや言葉より、競技そのものに重点が置かれてしまうこともあると思いますが、やはり、気持ちを伝えるには、きちんとした言い方で「ありがとうございました」と伝えることが大事だよ、とコーチなり大人が言ってあげなければいけないと思います。

 つまり、あいさつにしろ、試合中の声かけにしろ、人に向けて声を発するということ。そのことを大人が子どもにしっかり意識させるべきでしょう。

 最近、返事のできない子がいっぱいいます。こちらが話をしていても反応がない子です。

 クラスに向けて話をして、「こうだよね」と聞いても返事がない。「話しかけられているのだから、うなずいたり、反応や返事をしようよ」ということはクラスの中でもよく話します。

 強豪高校のスポーツチームのように、監督が何か一言を言うたびに、直立不動で「はいっ!」と返事するような、そんな大げさなことでなくていいんです。うなずきながら聞くとか、一人ひとり反応を示してほしい。

 でも、なぜこうなってしまうのでしょうか? 普段から大人の一方的な伝達ばかりでは「はい」しか言えなくなりますし、子どものほうはそのうち返事もしたくなくなります。そうではなく「あの時右にパスしたよね。なんでそうしたの?」とか、相手が「はい」という返事やうなずくだけではすまないような言葉がけをしていくと、相手、つまり子どもたちの言葉も増えていくのです。

「右に敵がいないように見えたからです」などの言葉が出るんですね。「こう思うけど君はどう思う?」と言葉のかけ方を大人が変えてあげると、子どもも反応してくると思います。

 お母さんの場合、子どもが小学校2年生でサッカーチームに入ったときにはルールもわからなかったのに、試合を見ながら子どもと一緒に成長して、5、6年になる頃には、子どもさんとの会話も相当レベルアップして濃くなるはずです。

 子どものステップアップに合わせて、親のほうも努力をし、子どもの答えを引きだせるような問いかけができるといいですね。

 親が黙っていると、子どもが成長するにつれ「腹減った」しか言わなくなります。いかに子どもの言葉を引きだせるか。それは親しだいだと思います。

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