風間八宏監督が考える完璧な”止める”。「一番いい場所に止まっていなければ、止めていることにはならない」

2017年10月23日

戦術/スキル
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「一番いい場所に止まっていなければ、止めていることにはならない」

 相手を動かすにはボールを動かせばいい。あるいは、相手にとって嫌な場所へ受け手が移動することで相手を動かすこともできる。守備者は自分の背後に入られる、視野の外へ移動されるのを嫌うので、マークしている選手がそういう動きをすれば反応して動く。相手が動けば、その逆をついて瞬間的にマークを外すことができる。
 
 相手のマークを外すことはできる。問題は、外したタイミングでパスを受けられるかどうかだ。マークを外すのが早すぎると、パスが来たときには再びマークされた状態になってしまう。もちろん外すのが遅ければマークは外れない。マークを外したジャストのタイミングでパスが来ていなければならない。
 
 机上論なら「ここがフリーになる」といえるが、実際にはフリーになるのが早すぎても遅すぎてもフリーにはなれない。戦術論のうえではフリーになっていても、実際にはタイミングが介在する。タイミングがダメなら、それは文字どおり机上の論。技術の伴わない戦術には意味がないわけだ

 タイミングのカギを握るのは「ボールを扱う」になる。とくに「止める」。

 ボールコントロールが浮いていたり、体から離れすぎたり、要は止めてから蹴るまでに時間がかかる状態なら、パスを受けたい選手がいくら相手のマークを外してもボールは出てこない。出てきたとしても無理なキックになって精度が期待できない。ボールが止まることで、はじめて次の受け手もマークを外すタイミングを計ることができる。いわば信号が青の状態なら、受け手はそのタイミングでマークを外せばいいとわかるが、黄色や赤ではタイミングを計れない。ボールの行く先々で信号が青になっていれば、攻撃はスムーズに流れる。それが戦術を成立させる前提となる。

 風間監督はそこで「本当に止まっているか?」と選手たちに問いかける。

 止めているつもりでいても、本当に止まっているのか。プロの選手がボールを止めるなら、一般的には止まっているように見える。ところが、風間さんの目には止まっていないことが多いという。風間さんの「止める」は、文字どおりボールが静止している状態を指しているからだ。ボールがコントロールされているように見えても、動いているなら風間さんの定義では「運ぶ」になる。運ぶなら運ぶでもいいのだが、「止める」と「運ぶ」は別なので、止めるつもりでボールが動いているなら、それは「ミス」だという。

「ミリメーターの話です。止めたつもりでもボールが動いているなら、それは止めているのではなくて運んでいるということ。一番いい場所に止まっていなければ、止めていることにはならない。それを知らない選手はプロでも多いですよ」

(つづきは、10月23日発売の『技術解体新書 サッカーの技術を言葉で再定義する』でご覧ください)


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【商品名】技術解体新書 サッカーの技術を言葉で再定義する
【発行】株式会社カンゼン
【著者】風間八宏・西部謙司
四六判/168ページ
2017年10月23日発売

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