湘南ベルマーレの「止める蹴る」指導法。意識すべき“3つのタイミング”【短期連載】

2018年03月14日

コラム

湘南は「止める蹴る」をどのように捉えて練習をしているのか

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――では、湘南では「止める蹴る」というスキルを習得するにあたり、どういう手立てを打っているのでしょうか?

浮嶋「止めるやコントロールだけの観点で見ると、3つタイミングがあります。

1.ボールが来る前
2.ボールの移動中
3.ボールを止めた後(ルックアップ)

 この「3つのタイミングで何を見ているか?」がプレーにおいて大事になります。ボールを止めた後に顔を上げることやボールが来る前に周囲を見ることは日本人の指導者でも伝えています。でも、実際は「ボールが来る前」も意識できていません。

――具体的には?

浮嶋「たとえば、『見る』ことに負荷をかけたルールを設けてトレーニングをします。味方、相手がどこにいるのかをボールが来る前、ボールの移動中に観ないとできないルールでプレーすることで自然と状況把握する習慣を身につけていきます。

 一般的には、パスが出てからコントロールするまでに2秒はかかりますよね。2秒あれば、小学生でも5mぐらいは動きます。中学生だと10mは動けるので、その2秒の間に状況を見られる選手になれるか否かは、サッカーをプレーする上でかなり重要です。

 日本人の子どもたちも、実際にはプレッシャーがなければできるんです。だからこそ『ボールを奪うこと』がトレーニングの中になければ意味がないと考えています。

 ブロックを作って守ることもサッカーの局面では必要なことですが、育成年代ではボールを奪う部分はしっかり練習しておかないと他のスキルにも大きく影響します。

『ボールは止められるけど、周りが見られない』とよく耳にします。3つのタイミングを考えたとき、『受ける前に何を見るのか?』というと、具体的にはまず『前を向けるかどうか』です。もし前を向けなければ、『他にコントロールできるスペースがあるかどうか』であり、同時に味方・相手の中で『自分の一番近くにいる選手は誰なのか』です。選択肢にも優先順位があります。

 これができるようになると、『移動中に見ること』にステップアップします。移動中に見ることが大切な理由は、ボールが来るまでの2〜3秒間に状況が変化するからです。だから、移動中に『ここが塞がれた場合、どう変えるのか』を見られなければボールを失ってしまいます。

 相手のプレッシャーがあり前が向けない時でも、ワンタッチで戻すのか、左右どちらかにコントロールするスペースがあるのかが移動中に確認できればボールを失わずに次の展開につなげられます。そして、3つ目のステップとして、『プレッシャーのある中で前線に出せるところがあるのか』が最終的には見られなければいけません。

 日本だと、『ボールが来る前』『ボールの移動中』までの判断がしっかりできている選手はなかなかいません。でも、バルサの選手たちはできています。だから相手にどんなにいいアプローチをされても、自分たちがいい状況を作れるところにボールを置けるんです。そこが彼らとの差ですし、すごく大きいところです。

 こういう部分は、ゴールデンエイジである小学生年代のうちに身につけなければなりません。そうすると、『ボールを奪う』状況が必要になるんです。トレーニングの方法はいろいろですが、ベースとして『ボールを奪う』状況を作らないと攻撃の部分は変えられません。

 相手にアプローチされた方向と逆、もしくは違う方向にコントロールができれば次への展開が楽にできます。その部分を練習に取り入れつつゲームを行うことが絶対条件です。相手がボールを取りに来なければ身につけているスキルの意味をなさないし、攻撃に関係するミスにもミスの本質に気づかないと思います」

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