Jクラブのサッカー進路を探る。サガン鳥栖はセレクションのとき、どこを見て、何を重要視している?

2018年09月16日

コラム

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受け入れ後の選手育成は?その先の進路をどう考える

 取材した日、田中監督には練習後に話を聞くことになっていた。なので、すべてのトレーニングを見学していたのだが、クラブ哲学である「ハードワーク」については一人ひとりがかなりのインテンシティを保っていた。ぶつかり合いで倒れる選手がいれば、むしろ倒れる選手に「早く立てよ」という声が飛び交い、そこで負ける選手が悪いぐらいの雰囲気が漂う。
 
 またトップと同様、ジュニアユースも攻撃については最短距離で攻めるのが最優先のため、それぞれのトレーニングの中でパスの精度とスピードにこだわっていたのが印象的だった。

「私たちの練習時間は90分が基本です。その時間内はとにかく心拍数を上げて持久力を向上させるように意識しています。特にU-15年代は科学的にもフィジカルが伸びる成長曲線を描きます。だから、トレーニングの中で適正の負荷をかけることは心がけていることの一つです。それは結果的にクラブ哲学に関わってきますから。そういうことをベースに11人制サッカーになるため、グループ戦術の中でどのようにテクニックを発揮できるようにするのかを身につけさせています。最終的には、中学3年生になればチーム戦術の中で自分が生きる術を覚えていかなければなりません。私たちはそこを個々に応じて指導しています」。
 
 U-15年代は身長が伸び、体が大きくなる時期だ。さらに8人制から11人制とサッカーそのものも変わるため、小学6年生から中学1年生に上がるのと、中学3年生から高校1年生に上がるのとでは違いがある。
 
 そのため、チームの編成としてはU-13で1チームを作り、それ以外はAとBに分けてジュニアユース全体を構成しているという。ただ「1年生でも力のある選手は関係なくAやBでプレーさせています」と、田中監督は話す。「U-13に監督がいて、Aは私が、Bはコーチが見ていて、GKはGKコーチが専任でトレーニングにつているので一人ひとりに目が行き届くような体制を作っています。ジュニアやユースとも指導方針のすり合わせや選手に関する情報共有を行っているので、一貫指導も自分たちなりにはやっていました。先日、育成に定評のあるACAとパートナーシップを結んだので、これからもっと具体的な落とし込みをしていくつもりです」。
 
 ジュニアユース年代は精神的に多感な時期である。いわゆる思春期を迎え、高校受験を経験しなければならない。その中で、指導者にとってはサッカーとはまた別種の難しさがある。

「私たちジュニアユースのスタッフは選手が通っている全学校を回り、担任の先生とも話をしています。保護者を含めてトライアングルを組んで育成に取り組んでいます。練習の時は選手それぞれに必ず一回はコンタクトをとるように心がけていますし、変化を感じれば学校や保護者に連絡をとるようにしています。私たちが選手と一緒にいる時間は限られています。だから、遠征の時がコミュニケーションをとるいい機会なので有効活用しています」。
 
 全選手の学校に挨拶に行っていることは驚いた。が、これは当たり前なのかもしれない。すべての選手がユースに昇格するわけでなく、高校サッカー部を選ぶ選手もいるのだから。「進路指導は学校が行うわけで、私たちがやるわけではありません。『この成績では推薦が出せません』と言われたら、クラブも学校と連携しながら選手をフォローしなければならない。本人が努力することが前提ですが、私たちはみんなで選手を育てています」
 
 田中監督の言葉には選手たちに対する愛情がにじみ出ていた。サガン鳥栖のアカデミーには地方クラブならでは育成の一つの姿が見られた。

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