子どもとコーチの望ましい関係とは? 新チームのスタートに生かすオランダ流指導法
2014年04月09日
コラム子どもたちは、4月になって学年も変わり、各カテゴリーで新スタートを切ります。所変わって育成大国・オランダでも2年ごとにカテゴリーが変わることがあります。そこで今回は、チームのスタートに活かせるオランダ流指導法を紹介します。少し前の記事にはなりますが、普遍的で非常に重要なことが書かれていますので、ぜひご一読ください。
文●林雅人 写真●Getty Images
※『ジュニアサッカーを応援しよう!Vol.12春号』P053-058より転載
チーム一丸そのためには
日本では新年度を迎えるにあたり、チームの再編成が行われます(6年生が卒業、指導者が受け持つ学年が変わるなど)。オランダでも各年代でカテゴリーが2年おきに変化しますし、指導者が受け持つ子どもの年代が変わることもあります。
自分も実際にオランダのプロ組織Vitesseで19歳以下・17歳以下・13歳以下・12歳以下・11歳以下のチームと受け持つチームがいろいろと変わりました。こうした経験をもとに、新チームをスタートさせる際に意識すべき事柄についてお伝えしたいと思います。
まず単純に、全員で何かを一緒に行わせる、ということでもチームの一体感が出てきます。練習&試合の準備や片付けを全員で行ったり、練習の中でゲームに負けたチームには連帯責任として全員で罰ゲーム(片付けなどでもOK)を課したりして、みんなでひとつのことに取り組ませるように仕向けてみてはいかがでしょうか。個人個人ではなく、チームとしての意識が選手たちの中に広がれば、練習の姿勢が良くない選手に対して指導者が指摘するのでなく、他の選手からコメントが出るようにもなるはずです。そうした環境こそが、理想的なチームの姿だと、私は考えます。
自分がイメージしているチームというのは、サッカーの目的(試合に勝つ・相手より多く点を取る)を達成するための11人がピッチに立つということ。つまり、選手それぞれが自分の役割を果たして、ひとつのチームになるのだと思っています。できれば自分がやりたくないと思うようなことも、目的を達するためには行わなければならないこともあるのです。
元オランダ代表のキーパー・ヨングブルット氏が、いつも片付けをしない子どもに対し「チームプレーがどういうことかわかるか?」と話しかけ「嫌なこともチームのためにと考えて行えるのが一流のサッカー(チーム)プレーヤーだ」と言っていたのを思い出します。
また、大人には見えづらいかもしれませんが、指導者が新しくチームを任されたときには、まずその子どもたちの間での「順位・序列」を見極めることが大切だと思います。そうしたことが見えてくれば、リーダー(キャプテン)を決定し、責任を与えることにも役立ちます。
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