子どもとコーチの望ましい関係とは? 新チームのスタートに生かすオランダ流指導法
2014年04月09日
コラムジュニア年代だからこそ指導者に必要なもの
皆さんもご存知の通り、サッカーには非常に多くの可能性があります。誰もが「そこはパスだろ」と考えたとしても、ドリブルで突破してしまえば、その選手が行ったことが「正しい」となるのがサッカーです。
選手に対してこのようなクリエイティブ性を奪わないためにも、指導者に心がけてほしいことがあります。それは、自分が思っていることや正しいと考えていることを、その場で「すぐに教える」のを避けるということです。例えば「そこはああじゃなくて、こうしろ!」「それじゃダメだから、こうしろ!」「左に出せ!」のようなコーチングです。
その場では選手が指導者の言うことを聞いてうまくいくかもしれません、しかし次に他の問題に直面したとき、選手が取る行動が何かわかりますか? 監督の指示を待つ。顔色を伺う。指導者の言うことを忠実に行う。それは悪い言い方をすれば選手たちは自発的にプレーしているのではなく、やらされているということになります。そうではなく、選手(子ども)たちに「考えさせる」指導というものを行ってほしいのです。先に答えを言ってしまうのではなく、ヒントを与えて導き、選手が自分で考えて行動するように促すのです。
この指導法はその場しのぎのコーチングより時間がかかります。一度失敗しても、答えを出さず、原因を選手自身で考えさせるため、子どもたちが同じ失敗をくり返す可能性もあります。その度に「導くヒントをあげる→選手は自分で考える」という過程をくり返すのです。そうすれば、どんな問題でも自分で考えて解決する力が身につくことでしょう。育成の指導者には「忍耐力・我慢」が必要なのです。
育成段階の練習では、効率の良い練習をしてほしいと思います。小さい子どもは基本技術の練習効率さえ良ければ、指導者が放っておいてもドンドンうまくなっていきます。「効率良く」が、基本技術の練習で一番重要なポイントです。
別の言い回しで表現するならば「動いている子どもの数を増やす」ということですね。止まって順番を待っていたり、何もしていない子どもが多いと、動きの少ない練習になって子どもたちがプレーする回数が少なくなってしまいます。反復練習を行っているように思っていても、実は大して回数をこなせていないということが起こってしまうのです。
プロフィール
林 雅人
(はやし・まさと)
1977年生まれ。日本体育大学卒業後、8年間オランダに留学。プロクラブ「Vitesse」で5年間プロ指導者として活躍。現在は日本で勉強中。オランダサッカー協会公認1級ライセンス。UEFA A ライセンス。日本サッカー協会A級ジェネラルライセンス。
カテゴリ別新着記事
ニュース
-
U-16日本代表、エジプト遠征参加メンバー発表!2025.12.06
-
なでしこジャパン(日本女子代表)メンバー発表!【MS&ADカップ2025】2025.11.19
-
【エリートプログラム女子U-13日韓交流】参加メンバー発表!2025.11.19
-
【2025ナショナルトレセンU-14後期】参加メンバー発表!2025.11.18
フットボール最新ニュース
-
アーセナルが直接対決を制しCL首位浮上【26日結果まとめ/欧州CL】2024.05.21
-
バルセロナがチェルシーに完敗【25日結果まとめ/欧州CL】2024.05.21
-
上田綺世が先制ゴールもチームは敗戦【27日結果まとめ/欧州EL】2024.05.21
-
バルセロナ、終始リードを許す展開で辛くもドロー【5日結果まとめ/欧州CL】2024.05.21
-
サッカー日本代表初招集MFが先発で勝利に貢献【6日結果まとめ/欧州EL】2024.05.21
大会情報
-
【卒業記念サッカー大会 第18回MUFGカップ 大阪大会】大会結果2025.03.07
-
【卒業記念サッカー大会第18回MUFGカップ 東京大会】フォトギャラリー2025.03.03
-
【卒業記念サッカー大会第18回MUFGカップ 東京大会】F.Cボノスが逆転勝利で優勝を果たす!<決勝レポート>2025.03.01
-
【卒業記念サッカー大会 第18回MUFGカップ 愛知大会】大会結果2025.02.25
お知らせ
人気記事ランキング
- U-16日本代表、エジプト遠征参加メンバー発表!
- 関東選抜メンバー発表!【関東トレセン交流戦U-15】
- “早熟タイプ”か“晩熟タイプ”か。成長のピークはいつ訪れる? 子どものタイプを知ろう!!
- 【JFAエリートプログラムU-13日韓交流戦】参加メンバー発表!
- アグレッシブな守備を見せた しおやFCヴィガスが優勝を飾る!/バーモントカップ 第27回全日本少年フットサル大会
- 「JFAフットボールフューチャープログラム トレセン研修会U-12」2018年度の参加メンバー768名を発表!
- 【静岡市長杯第40回清水チャンピオンズカップ少年サッカー大会】表彰
- 【第36回さわやか杯東京都少年サッカー大会 中央大会】大会フォトギャラリー
- 日本代表・吉田麻也選手が過ごした少年時代 フォワードからディフェンスへの転身
- FC岐阜、6/4長崎戦で「虫の日まつり」を開催!














