日本代表の心臓・遠藤保仁がワールドカップを語る

2014年06月03日

インタビュー

■ベテランの存在価値を再認識させたい

――ラウンド16に進んだ場合、強豪揃いのD組と当たります。どこと対戦したいですか?

「どこでもいいですよ。全ていいチームだし、イタリアでもウルグアイでもいいです。僕がここまで代表でやってない強豪はスペインとかポルトガルかな。2006年のドイツ戦も僕は出場してないですね。初めて戦う相手から学ぶことも多いので楽しみっていうのはありますけど、ワールドカップだったら別にどこでもいい。結果的に楽しい大会にしたいのが一番です。負けて楽しいってことはまずありえないんで、やっぱり勝って楽しめるような状況にしたいですね」

――遠藤選手も34歳になり、選手として人間として幅が広がった状態で挑むワールドカップになりますけど、ブラジルへの思いは?

「選手である限り、ピッチ上でいい結果を出すことだけに集中したいと思ってます。ただ、南アの後、日本代表の影響力ってホントにすごいものがあるんだなってあらためて感じました。そういうピッチ外の部分は勝ち上がれば上がるほどメリットしかない。僕らが10年後、20年後の日本サッカー界を背負ってるんだって意識は強いですね。ブラジルでいい結果を出して、ワールドカップが子供たちのより現実的な目標になってくれればホントにうれしいです」

――南アが終わった時、ここまで走り続けられると思っていましたか?

「『次もまた出たい』と強く思いましたよ。ワールドカップ以上の大会はホントにないなと。だからこそ、もう一度、ブラジルに行って結果を出したいと感じました。そのためにも残りの期間を大事にしていきたいです」

――シャビ(バルセロナ)や(ミロスラフ・)クローゼ(ラツィオ)、(アンドレア・)ピルロ(ユベントス)ら同世代の選手もまだまだ第一線で活躍しています。遠藤選手が活躍することでベテランの存在価値を再認識させるいい機会にもなりそうですが。

「世界を見渡せば、僕の世代で活躍してる人もたくさんいますよね。若くて勢いのある選手も必要ですけど、どしっと構えてチームを引っ張るのが僕らの役目でもある。自分が存在感を示せればうれしいですし、今の30歳前後の選手が『次を目指せばまだ行けるんだ』っていうところを僕自身が見せられれば一番いいですよね」

――最後に、遠藤選手自身、そして日本サッカー界にとってのブラジル大会はどんなものですか?

「日本サッカー界にとってワールドカップという大会は非常に重要度が高い。先ほども言いましたけど、僕らが未来を背負ってるといっても過言ではいんで、勝ち抜ける大会にしたいなと思います。自分たちが勝つことで、見ている方々、小さい子供たちに『ブラジル大会の日本は強かった』ということを発信できれば、日本も盛り上がるし、元気が出る。日本代表の影響力の大きさを自覚して、僕らが日本を引っ張っていければいいんじゃないかなと思います」


プロフィール

遠藤保仁
(えんどう・やすひと)

1980年1月28日、鹿児島県出身。鹿児島実業高等学校を卒業後、1998年に横浜フリューゲルスへ入団。99年に京都パープルサンガを経て、2001年にガンバ大阪へ移籍。Jリーグ優秀選手賞を10回、Jリーグベストイレブン10回の最多受賞選手。09年にはアジア年間最優秀選手を受賞。12年はJ2 Most Exciting Playerに選出。06年、10年にワールドカップ日本代表メンバー。10年南アフリカ大会ではグループリーグ3試合と決勝トーナメント1試合にスタメン出場。国際Aマッチ143試合出場13得点。

元川悦子
(もとかわ・えつこ)

1967年、長野県生まれ。業界紙、夕刊紙記者を経て、94年からフリーランスのサッカージャーナリストとして活躍中。現場での精緻な取材に定評があり、Jリーグからユース年代、日本代表、海外サッカーまで幅広く取材。著書に『古沼貞雄・情熱』(学習研究社)、『U-22』(小学館)、『黄金世代』(スキージャーナル)、『いじらない育て方 親とコーチが語る遠藤保仁』(NHK出版)、『高校サッカー監督術 育てる・動かす・勝利する 』(小社刊)などがある。最新刊に『僕らがサッカーボーイズだった頃2 ブラジルワールドカップ編』が発売中。
 


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