指揮官不在で優勝果たした星稜に学ぶ 「自分で考える」ことの重要性
2015年01月15日
コラム2015年1月12日、石川県の星稜高校が高校サッカー選手権初優勝を果たした。大会前に河崎護監督が交通事故で入院を余儀なくされ、指揮官不在で選手権に挑んだ星稜高校。そんな逆境のなかで悲願の初優勝を果たせた理由はどこにあったのか。
文●元川悦子 写真●佐藤博之
人間教育こそ指導者の大事な仕事
河崎監督はとりわけサッカー指導者の枠を超えた人間教育に強いこだわりを持っている。特に強調しているのが、「気配りのできる人間になれ」ということだ。
「今の時代は鈍感な人間が多すぎます。ボールを蹴る、止めるを教えることももちろん大事だけど、世の中や人のためになることを習慣化させることも、指導者の大事な仕事じゃないかと思いますね」
指揮官は生活の基本にはかなり細かい。部室が汚かったり、道具の管理がいい加減だと、練習を休んで何時間も掃除や手入れをさせ、グラウンドにゴミがあれば「それを拾い終わるまでは練習させん」と厳しく指導する。
選手のあいさつの声が小さいと「お前ら声が出てないぞ」と注意し、「野球部員は、まず止まってニッコリと会釈し『おはようございます』と大きな声で言う。お前らも見習いなさい」とアドバイスするのだ。
数年前のサニックス杯(春の福岡フェスティバル)で、礼儀正さや行動の迅速さ、ピッチ上でのファウルの少なさなどを評する「グッドマナーチーム賞」に目をつけた河崎監督が「俺らはこれを取りに行くぞ」と選手にハッパをかけたというエピソードは、指揮官のキャラクターをよく表している。
試合に勝つことも大事だが、迅速かつ礼儀正しい行動を常に心がけることが、選手たちの成長につながるということだろう。
カテゴリ別新着記事
フットボール最新ニュース
-
近江高校の躍進を支えた7つの班。「こんなに細かく仕事がある」部員も驚くその内容2024.04.25
-
「三笘薫ガンバレ」状態。なぜサッカー日本代表は個を活かせないのか?2024.04.25
-
【遠藤航・分析コラム】リバプールは何が変わったか。遠藤を輝かせる得意の形2024.04.25
-
リバプールがプレミア制覇に一歩リード?「タイトル争いは間違いなく波乱万丈」2024.04.25
-
前回王者マンC、絶対的司令塔の今季CL初出場・初ゴールで勝利。レアルも先勝2024.04.25
大会情報
-
【卒業記念サッカー大会 第18回MUFGカップ 大阪大会】大会結果2025.03.07
-
【卒業記念サッカー大会第18回MUFGカップ 東京大会】フォトギャラリー2025.03.03
-
【卒業記念サッカー大会第18回MUFGカップ 東京大会】F.Cボノスが逆転勝利で優勝を果たす!<決勝レポート>2025.03.01
-
【卒業記念サッカー大会 第18回MUFGカップ 愛知大会】大会結果2025.02.25
お知らせ
人気記事ランキング
- U-16日本代表メンバー発表!【U-16インターナショナルドリームカップ2025 JAPAN】
- 「2025ナショナルトレセン女子U-14前期」参加メンバー発表!
- U-20日本代表メンバー発表。サウサンプトン・高岡伶颯や石井久継らが選出【第51回Maurice Revello Tournament】
- サッカーは「1対1」ではなく「2対1」がベース。海外の指導者の8割がそう答える、海外では当たり前にある感覚
- 「2025ナショナルトレセンU-14前期」参加メンバー発表!
- U-20 Jリーグ選抜メンバー発表!【International Youth Invitational Football Cup at KTSP June 2025】
- U-17日本代表、スペイン遠征に参加するメンバーを発表!
- U-19女子日本代表メンバー発表!【SUD Ladies Cup 2025】
- 関東トレセン女子U-15(前期) が開催!
- 「お前なんか絶対に一流になられへん」。”努力家”本田圭佑の原点【前編】