クロスの精度はボールの置きどころで決まる!? 子どもたちに参考にして欲しい理想的なサイドバックの条件とは
2017年07月13日
サッカーエンタメ最前線サッカーというスポーツにおいてサイドバックというポジションはあまり目立つポジションではありません。しかし、サイドバックはすべてのポジションの中で様々な能力が求められるポジションです。そこで今回は、理想的なサイドバックの条件について紹介します。
文●前田快/ジュニサカ編集部 写真●Getty Images
サイドバックはとても奥深いポジションです。
それは、他のポジションとは異なる『視野』でフィールドを見なければいけないからです。サイドバックがボールを持つ位置は、主に自陣のサイドラインの近く。相手FWからのプレッシングにさらされながらも、横パスやバックパスに逃げることなく、ボールを前進させないといけません。ただ顔を上げて前を見るだけではなく、味方、相手、スペースなど多くの場所を『視る』必要があります。
そして、様々な選択肢の中から最善手を瞬時に選ぶ判断力がサイドバックには必要です。その上で、ダイレクトパスの能力や正確なセンタリングを上げるキックの精度など技術的に求められるものも多いです。正確なパスやセンタリングをあげるためには次のプレーにうまく繋げられるような位置にトラップする技術も必要です。サイドバックは味方センターバック、ボランチ、サイドハーフ、フォワードの全てが同時に見ることができる所に常にトラップしなければいけません。
サイドバックは味方のゴールに近いポジションなので、一つのミスが失点に繋がります。そのため、相手FWのプレッシングを受けながら適切な位置へボールを置く高い技術力が求められます。もちろん、サイドバックはDFなので高い守備能力を求められます。1対1が強いことはサイドバックの必須条件です。
現役選手の中では、アトレティコ・マドリーに所属しているファンフランがサイドバックの理想的なお手本でしょう。常に味方のセンターバック、ボランチ、サイドハーフ、フォワードが見える位置にボールを置いています。また、1対1もとても強く、攻撃参加するタイミングもすごく上手です。
また、昨シーズン現役を引退した、バイエルンミュンヘンのフィリップ・ラームはまさにサイドバックの教科書と呼べる選手でしょう。彼は、サッカー選手としては決して恵まれた体格ではありませんが、相手からボールを奪う能力がすごい高く、クロスの精度もすごく高いです。クロスの精度が高いのには理由があります。それは、ファーストタッチでボールを蹴りやすい位置にしっかりおいているからです。
なかなか上手にクロスを上げれない子どもたちはファーストタッチでのボールの置きどころに問題があるのかもしれません。ファンフランやラームのプレーを見て、キックの精度だけではなく、蹴るときにボールをどこに置いているかを参考にしてみてください。自分はファーストタッチでどこにボールを置いたら、良いクロスが上げられるのかを考えてみる必要があるでしょう。
≪フィリップ・ラームのプレー集≫
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