夢は受け継がれる――。セレッソ大阪U-12主将の「夢」
2017年12月30日
大会情報(取材・文●中澤捺生/ジュニサカ編集部 写真●佐藤博之)
C大阪キャプテンが描く「大きな夢」とは
「将来は必ずプロサッカー選手になって、日本代表や海外クラブで活躍する選手になりたい」
多くのサッカー少年・少女たちがそんな”夢”を持っています。
12月25日(月)から鹿児島で開催された「第41回全日本少年サッカー大会」の開会式でも、JFA田嶋幸三会長、選手宣誓を行った西森大輔くん(丸亀FC)の口から「世界」という言葉が聞こえてきました。
「世界」とは「世界で活躍するサッカー選手」ということを意味しています。今大会で優勝したセレッソ大阪U-12の選手たちも「トップチームで活躍をする」ことや「ドルトムントに入団する」ことを目標に掲げます。
キャプテンとしてチームを鼓舞し続けた渡辺皐くんも「日本代表になる」という夢を持っています。
「僕は、ボランチの選手として日本代表になることができる力はありません。だから、もっともっと努力して日本代表になれるように頑張りたいです」と、渡辺くんは話します。
セレッソ大阪で中盤のポジションを担う渡辺くんは、豊富な運動量や強烈な左足を武器とする選手です。北海道コンサドーレ札幌との決勝戦では、後半終了間際にコーナーキックから10番・皿良立輝くんの決勝点をアシストし、3年ぶり2回目となる優勝に大きく貢献しました。
決勝トーナメントで対戦した清水エスパルス(ラウンド16)、鹿島アントラーズつくば(準々決勝)、北海道コンサドーレ札幌(決勝)との試合で、セレッソ大阪はいずれも先制点を奪われる苦しい展開でしたが、キャプテンの渡辺くんが、チームメイトに声をかけ続け、落ち着きを与えていました。彼のキャプテンとしての行動こそが逆転勝利や優勝につながった大きな要因です。
チームを率いた鳥居塚伸人監督も「主将の渡辺はプレーに派手さはないですが、彼がいなければ、決勝戦までくることはできなかったです。主将としての仕事をしっかりしてくれました。オフ・ザ・ピッチでもチームを支えてくれました」と、渡辺くんを称賛します。
決勝戦でも失点直後に「落ち着いていこう!」と味方を鼓舞。キャプテンシー溢れる渡辺くんは、まさにセレッソ大阪の心臓です。
「日本代表になる」ためにチームをもり立て自らを向上させ続ける渡辺くん。明確な目標設定、大人びた受け答え、くわしく話を聞いていくうちに彼の原動力は「日本代表になる」だけではないことがわかりました。彼の胸には日本代表になることよりさらに“大きな夢”があったのです。
「世界の貧しい子どもたちは、サッカーをするためのスパイクやボールがありません。だから、世界で活躍できる選手になって、その子たちにプレゼントがしたいです。それが一番の夢です」(渡辺皐くん)
彼はなぜ、そんな夢を持ち始めたのでしょうか。
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