頑固で貪欲。「チームメイトにパスを出さない」ほど勝気だった南野拓実の中学時代
2019年01月29日
コラム
【幼馴染の南野拓実(左)と室屋成(右)。小学生時代からお互いの実力を認め合う関係性だった】
ユースを回避して高校へ行く道も考えた
ボランチとして献身的にサポートを惜しまず、時には決定的なパスも出してくれる秋山のような仲間にも恵まれ、壁にぶつかりながらも比較的順調に成長していた南野。そんな彼をゼッセル熊取のジュニアユースに残った室屋はただ遠くから眺めるしかなかった。
自身はセレッソU-15 のセレクションに落ち、地元に残っていたが、南野率いるセレッソと中学時代に試合をする機会が巡ってきた。そこで信じ難い力の差に直面。彼はショックを隠せなかった。
「その試合では、拓実が途中から出てきてハットトリックを決められました。やられた瞬間、『ものすごい差がついたな』と愕然としたし、自分自身の将来を諦めかけました。正直、『もうサッカー辞めようかな』くらいの気持ちになったのも事実です。
ただ、逆にグングン成長している拓実を見て、自分も頑張らないといけないという思いも湧いてきました。それまでは全国トップの強豪校に進もうとは考えていなかったんですけど、俺も夢を持って前へ進まなきゃいけないとも感じました。青森山田行きを決めたのは、黒田(剛)監督がゼッセルの杉山さんと同じ大阪体育大出身で、青森山田が奈良のインターハイに出たときに練習参加させてもらって『ウチに来い』と言われたことでした。
自分は右サイドハーフでドリブルしていただけだったんですけど、『山田ならチャンスがある』と言葉をかけてもらえた。自分を変えて、少しでも拓実に近づきたいと思ったのも確かでした」と室屋は苦しんだ中学時代の胸中を打ち明ける。
セレッソ通いに明け暮れていた南野は小学校時代の親友の思いを知らずにいた。彼は彼で「このままセレッソにいていいのか」と迷うことも皆無ではなかったのだ。兄が高校サッカーへ進んだことに加え、自身の選手権への憧れもあり、ユースを回避して高校へ行く道も一度は考えたという。
「中3の春、当時の古賀琢磨監督(現ミャンマーアカデミー「マンダレー」監督)に『高校サッカーへ行きたい』と面と向かって言ったんです。そしたら『お前は胸に何をつけているんや。プロになりたいんやろ』と。その強い言葉を聞いて、セレッソに残ろうと思いました。
※ユース以降のエピソードは『僕らがサッカーボーイズだった頃3』をご覧ください!
>>ジュニサカ公式facebookはこちら
>>ジュニサカ公式Twitterはこちら
>>ジュニサカ公式Instagramはこちら
>>ジュニサカ公式Youtubeチャンネルはこちら
>>ジュニサカオンラインショップはこちら
カテゴリ別新着記事
ニュース
-
U-17日本女子代表候補、国内トレーニングキャンプ参加メンバー発表!2025.08.27
-
「JFA エリート女子U-14日韓交流」参加メンバー発表!2025.08.27
-
リバプール長野風花選手がアンバサダー就任!女子ジュニア世界大会への参加選手セレクション開催!2025.08.23
-
FCバルセロナが4発快勝でワーチャレ制覇!malva fcは強烈ミドル弾で1点を返すも敗戦【U-12 JSWC2025】2025.08.22
フットボール最新ニュース
-
近江高校の躍進を支えた7つの班。「こんなに細かく仕事がある」部員も驚くその内容2024.05.21
-
「三笘薫ガンバレ」状態。なぜサッカー日本代表は個を活かせないのか?2024.05.21
-
【遠藤航・分析コラム】リバプールは何が変わったか。遠藤を輝かせる得意の形2024.05.21
-
リバプールがプレミア制覇に一歩リード?「タイトル争いは間違いなく波乱万丈」2024.05.21
-
前回王者マンC、絶対的司令塔の今季CL初出場・初ゴールで勝利。レアルも先勝2024.05.21
大会情報
-
【卒業記念サッカー大会 第18回MUFGカップ 大阪大会】大会結果2025.03.07
-
【卒業記念サッカー大会第18回MUFGカップ 東京大会】フォトギャラリー2025.03.03
-
【卒業記念サッカー大会第18回MUFGカップ 東京大会】F.Cボノスが逆転勝利で優勝を果たす!<決勝レポート>2025.03.01
-
【卒業記念サッカー大会 第18回MUFGカップ 愛知大会】大会結果2025.02.25
お知らせ
人気記事ランキング
- クラブとともに戦い、走り続ける背番号13――。FC岐阜の永久欠番
- 「JFA エリート女子U-14日韓交流」参加メンバー発表!
- 静岡学園中が日章学園中相手に4発!全中優勝を果たす【第56回全国中学校サッカー大会】
- FCバルセロナがFC大泉学園に3発快勝。バーモントカップ王者malva fcは接戦を制し決勝進出【U-12 JSWC2025】
- 人生最大の挫折――。本田圭佑がガンバユースに昇格できなかった本当の真相【後編】
- U-15日本代表メンバー発表!Jリーグクラブ育成組織所属選手を中心にチームは構成【The Gary Speed Tournament】
- トリアネーロ町田、マルバ千葉、TSAフットサルスクール、リオンJr.が準決勝進出!【JFAバーモントカップ 第35回全日本U-12フットサル選手権大会】
- 「お前なんか絶対に一流になられへん」。”努力家”本田圭佑の原点【前編】
- 「運動ができる子は勉強もできる」は本当か?
- 全試合日程・組み合わせ・会場一覧【第56回全国中学校サッカー大会】