”苦手なキノコ”もアイデア次第で美味しく。秋は食物繊維を摂ろう!
2019年10月08日
フィジカル/メディカル暑さが落ち着き、スポーツに適した季節になってきました。10月くらいになると夏の疲れをきちんとリセットし、冬支度を始める時期です。ちょうどこの頃の野菜やキノコは体を整える栄養素を豊富に含んでいるので、秋の活動期に食したいものです。そこで10月の食育連載は「旬の野菜で体を整える」と題し、管理栄養士の川上えり先生にお話を伺いました。
監修●川上えり/構成●北川和子
キノコ類と根菜類が「秋の体」に必要な理由
10月はスポーツに適した季節。「天高く馬肥ゆる秋」と言われますが、澄み切った青空の下、サッカーをプレーする子どもたちにとっても、活動を見守るお父さんお母さんにとっても、過ごしやすい時期ですよね。
とはいえ気候がいいゆえに、どうしても子どもたちのスケジュールは過密になりやすくなります。「スポーツの秋」と言われますが、同時に「読書の秋」「芸術の秋」「勉強の秋」という言葉もあり、涼しくていろんなことに興味や意欲がわきやすくなります。サッカーだけでなく、他のアクティビティへの余力を残しつつ、毎週のように続く試合を乗り越えていきたいものです。
前回は、夏から秋にかけた季節の変化に体を適応させるために、旬の野菜を取り入れることの重要性についてご説明しました。今回は、旬の野菜を食事に取り入れつつ、「冬に備えて免疫力をアップさせる」というテーマでお話をしていこうと思います。
これから冬にかけて空気が乾燥し、感染症の流行が予想されます。今年は例年より早く、9月からインフルエンザの報告例が急増し学級閉鎖が発生しているというニュースも報道されています。
私も、ちょうど涼しくなり始めたこの時期から食事指導を担当するアスリートに伝えていることがあります。それは、「早い時期から免疫力をアップする食生活を意識する」ということです。様々な感染症が流行し始めてから気をつけるより、先手を打って早い時期から体をきちんと整えておくのです。
前回は、青菜や果物の例を出して、季節の変化に適応するために、旬の食材を積極的に取り入れることの大切さを紹介しました。免疫力を高めるためにも、旬の野菜から効率よくビタミンやミネラルを摂取することはとても大切なことです。加えて、免疫力を高めるためには「腸内環境を整える」という点がリンクしている点を意識していきたいところです。
近年の研究では、腸内の環境が「免疫を司る」ということが少しずつ解明されているそうです。元サッカー日本代表の鈴木啓太さんは、引退後のセカンドキャリアとして腸内環境の解析事業を始めました。アスリートが食を追究していくと、体のコンディションを整えることと、腸を整えることは密接につながっていることを実感することもあるようです。
腸内環境を整えるためには、乳酸菌を含むヨーグルトなどの乳製品をイメージされる方もいらっしゃると思います。でも、忘れてはいけないのが、食物繊維の存在。便秘解消だけでなく、腸内にもともと存在する善玉菌を増やす作用があります。
※参考=厚生労働省「e-ヘルスネット」の「腸内細菌と健康」
私たち日本人は昔から食物繊維を多く摂取してきましたが、近年は食生活の欧米化によって、大人も子どもも食物繊維が不足傾向にあるといわれています。食物繊維が多く含まれている野菜は、根菜やキノコ類などが挙げられますが、これからの秋の時期にはちょうどそれぞれの食材が旬を迎える季節です。
なかでも、キノコ類は食物繊維のみならず、カルシウムの吸収を促す「ビタミンD」も豊富に含まれていますので、サッカーのプレーで当たり負けをしない強い体づくりのためにも定期的に食卓に並べたいものです。でも、キノコ嫌いの子どもは意外と多いんですよね。今年の初めに行われたカゴメ株式会社が『子どもの野菜に対する意識調査』では、嫌いな食べ物ランキングの10位以内の中にキノコ類が2種類も含まれています。皆さんのお子さんや、同じチームの子の中にも「どうしてもキノコが苦手」という子は少なくないのではないでしょうか。
キノコ類が嫌いな子の声を聞いてみると、苦手な理由として、独特の食感を理由に挙げる子が多く見られます。その場合は、天プラで揚げてカリっとした食感にして、衣の香ばしさが加わるとおいしく食べられると思います。もう一つのお勧めの食べ方は、新米とキノコ数種類を炊き込む「キノコの炊き込みご飯」です。キノコの風味とみずみずしくつややかな新米の相性は抜群です。例えば、いつもは炊飯器で炊いているご飯を、お好みのキノコと一緒に土鍋で炊いてみてはいかがでしょうか。炊飯器の早炊き機能並みに早く炊けますし、見栄えがよく、とてもおいしいのです。湯気の立った土鍋を家族で囲むとスペシャル感を演出できて、「今日はキノコを食べてみようかな」という気持ちになれるかもしれません。
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