「ジュニア年代に戦術は必要か?」の問いに終止符を。明確にすべき“戦術”の定義
2021年05月17日
戦術/スキル戦術とは一体なんなのでしょうか。この問いにしっかり答えることができる指導者はそう多くはないかもしれません。今回は、たびたび議論になるジュニア年代における戦術の必要性について、5月18日発売予定の『勝利と育成を両立させる新時代のサッカーコーチングマニュアル』から一部抜粋して紹介します。
著●倉本和昌

(写真●佐藤博之)
「何をしようかを考えること」が戦術的行為
もう一つ、日本でたびたび耳にする「小学生年代に戦術は必要か?」という問いについて考察してみましょう。そもそも、戦術とはなんなのでしょうか?この定義が曖昧だからこそ、戦術という言葉に対して拒絶反応を示しているケースがあるのではないでしょうか?
「戦術」について、スペインのコーチングスクールで共有した定義や有名なコ ーチの言葉を紹介します。
●戦術アクションとは、問題解決を連続して行うこと
●攻撃、守備における全てのアクションであり、ボールに関係したプレーで相手を驚かせる、打ち負かす、対抗する、中和することを指す
●試合中に行う相手を上回るための様々なアクション(個人、グループ)のこと
●メソッドや仕組みによって何かを実行するための行為、または何かを獲得するための行為を戦術と呼ぶ
●問題解決行為であり、状況を見て何をするか決断すること
●「戦術とは、ゲームである。どうプレーするか?いつプレーするか?どこでプレーするか?どのようにプレーするか?」(ファン・マヌエル・リージョ[元ヴィッセル神戸監督])
●「サッカーは集団スポーツであり、最も重要なのは戦術である。技術、メンタル、フィジカルは全て戦術を遂行するためにある。サッカーとは競技(スポーツ)であり、遊び(プレー)である。プレーこそ、まさに戦術的インテリジェンスとなる」(フリオ・ガルガンダ[元ポルトガル代表スタッフ])
このように見ると、戦術とは「チームの勝利のために、何を、いつ、どのように、どこでやるか」を、個人・グループ・チームで考えて実行し、共有することだと言えるでしょう。もっとシンプルに言うと、「その状況を見て、何をしようかと考えること」が戦術的行為なのです。
こうした戦術、あるいは戦術的行為を必要ないとするならば、「試合中に何をしようか、考えなくてもいい」ことになってしまいます。これでは、サッカーをやる意味がないと言えるでしょう。刻一刻と変わる状況の中で、何をしようか考えることこそ、サッカーにおいて最も楽しさを感じる一つだと、個人的には考えています。
これもまた、言葉の定義を考えることによって、サッカーの理解が深まる例といえるでしょう。
つづきは『勝利と育成を両立させる新時代のサッカーコーチングマニュアル』からご覧ください。
【商品名】勝利と育成を両立させる新時代のサッカーコーチングマニュアル
【発行】株式会社カンゼン
【発売日】2021/05/18
【書籍紹介】
コーチが学んで行動し続けることでチームははじめて強くなる
コーチの成長=チームの勝利
これまで、スポーツ界では、チームの「勝利」を目指すことと
選手を「育成」することは対比的な言葉として扱われてきました。
チームの勝利を優先しすぎたチームは、選手個々が成長する機会を失い、
育成を優先しすぎたチームは、勝敗から目をそらすことで、
スポーツの本質を見失っている、と言われてきました。
しかし、新しい時代を担うアスリートを育成しなければならない指導者は
チームの勝利という結果を得ながらも、チームの選手全員の「成長」に
目を向けることができなければ、新時代を生き残っていくのはむずかしいでしょう。
そこで“サッカーコーチのコーチ”でセミナー参加者は1500人を超える著者が
自身のスペインやJリーグのサッカークラブでの指導経験や
心理学、脳科学、組織マネジメント理論等をミックスさせた
メソッドをあますことなく公開しました。
サッカーコーチのコーチが綴るサッカーコーチのためのサッカー指導マニュアルです。
カテゴリ別新着記事
ニュース
コラム
-
U-12からU-18に何人残れるか?「川崎フロンターレの軸となっていかなくちゃ」大田和直哉監督が取る勝負と育成のバランス【全日本U-12サッカー選手権コラム】2026.01.05
-
「なぜ、これだけいい選手が熊本に集まるんですか?」ソレッソ熊本指揮官は信念をもって個性を伸ばす【全日本U-12サッカー選手権コラム】2026.01.03
-
「ヴァンフォーレ甲府らしくやります」U-12監督が出す“色”。全国大会を経験した選手たちはどんな成長曲線を描くか【全日本U-12サッカー選手権コラム】2026.01.01
-
動き方までは教えない。オシムさんが考える「自由」とは?「重なってしまうのは仕方がない。だけど…」2025.06.13
フットボール最新ニュース
-
アーセナルが全勝首位通過【28日結果まとめ/欧州CL】2025.06.13
-
セルティック旗手怜央は先制弾もレッドで退場【22日結果まとめ/欧州EL】2025.06.13
-
バルセロナ、序盤に失点も逆転勝利【21日結果まとめ/欧州CL】2025.06.13
-
アーセナル、9番の2年以上ぶりCL復活弾で白星【20日結果まとめ/欧州CL】2025.06.13
-
バルセロナが逆転勝利。チェルシーがまさかの黒星【9日結果まとめ/欧州CL】2025.06.13
大会情報
-
【卒業記念サッカー大会 第18回MUFGカップ 大阪大会】大会結果2025.03.07
-
【卒業記念サッカー大会第18回MUFGカップ 東京大会】フォトギャラリー2025.03.03
-
【卒業記念サッカー大会第18回MUFGカップ 東京大会】F.Cボノスが逆転勝利で優勝を果たす!<決勝レポート>2025.03.01
-
【卒業記念サッカー大会 第18回MUFGカップ 愛知大会】大会結果2025.02.25
お知らせ
人気記事ランキング
- U-16日本女子代表候補、国内トレーニングキャンプ参加メンバー発表!
- 「ワーチャレ予選2026」参加チーム募集開始!【U-12ジュニアサッカーワールドチャレンジ2026】
- U-17日本代表メンバー発表!【HiFA 平和祈念 2025 Balcom BMW CUP 広島国際ユースサッカー】
- 日本代表・吉田麻也選手が過ごした少年時代 フォワードからディフェンスへの転身
- 『JFAフットボールフューチャープログラム トレセン研修会U-12』2016年度の参加メンバー768名を発表
- 清武弘嗣選手が経験した苦い全少での思い出と父の熱き教え【後編】
- 「背中を柔らかく鍛えるとサッカーはうまくなる」樋口敦氏による親子向けクリニックを開催!【PR】
- U-12からU-18に何人残れるか?「川崎フロンターレの軸となっていかなくちゃ」大田和直哉監督が取る勝負と育成のバランス【全日本U-12サッカー選手権コラム】
- なでしこジャパン(日本女子代表)メンバー発表!【AFC女子アジアカップオーストラリア2026】
- “早熟タイプ”か“晩熟タイプ”か。成長のピークはいつ訪れる? 子どものタイプを知ろう!!















