海外サッカー選手が『祈る』のはなぜ? 所作に表れる日本と海外の宗教観の違いとは

2021年11月19日

メンタル/教育

海外のサッカー選手がスタジアムに入るときや得点を決めたときに頭上を見上げて、指をあげたりするポーズを誰もが一回は見たことがあるでしょう。では、それらの所作はどのような意味を持つのでしょうか。本日発売となった『こども世界の宗教 世界の宗教と人々のくらしがわかる本』から一部抜粋して紹介します。

『こども世界の宗教 世界の宗教と人々のくらしがわかる本』

監修●島薗進 写真●Getty Images


自分が信じている神さまに感謝を伝えるために祈りを捧げている

考えてみよう
・どうして神さまに感謝するのだろう?
・日本人選手はなにに感謝しているのだろう?

 サッカーの試合でゴールを決めた外国籍の選手が、胸の前で十字を切ったり、ひざまずいてピッチに頭をつけたりしているのを、一度は見たことがあるでしょう。ゴールの喜びを表すゴールパフォーマンスに見えてしまうかもしれませんが、試合開始前や選手交代の前後などでも同じことをしています。これは、なにをしているのかというと、それぞれが信仰する「神さまに祈っている」のです。

 これはサッカーに限った話ではなく、例えば、著名な映画賞を受賞した外国人の監督や俳優のスピーチでも、「神に感謝します」という言葉は、よく使われます。

 それでは、日本のアスリートはどうでしょう。競技場を出るときによく礼をすることがあります。柔道では礼儀作法が大事にされます。また、相撲では闘う前の仕切り直しなどで、礼にのっとった行動が大事にされます。塩をまくのは、その場を清めるためです。相撲だけではありません。頭を深く下げる礼は、仏教の作法に影響を受けたところもあるでしょう。おかげさまですということもあります。

 こうした礼や作法は、人間同士で行なっているのではなく、宇宙の理法、人が歩むべき道にのっとってなされているともいえます。仏教だけではなく、ヒンドゥー教や儒教にも宇宙の理法に従うという考え方があります。また、神道では「かんながらの道を歩む」と言ったりしますが、これは大自然や環境と調和した生き方ともとらわれます。「神さま」という言葉が出てきたり、「神さまへの祈り」という形をとると、宗教による行為ということがわかりやすいですが、「礼」とか「作法」という形で行われていると宗教との関わりが見えにくくなります。しかし、両者には通じ合うものがあるのです。


全文は『こども世界の宗教 世界の宗教と人々のくらしがわかる本』からご覧ください。


【商品名】『こども世界の宗教 世界の宗教と人々のくらしがわかる本』
【発行】株式会社カンゼン
【発売日】2021/11/19

【書籍紹介】

宗教に馴染みの薄い日本の子どもたちが、宗教を中心に生きる世界の人たちと仲良くできるよう、宗教と生活との関わりをわかりやすく解説。

世界各国の人たちと交流をするときに宗教の知識が必ず役に立ちます!

宗教を知れば
世界の人たちのことがわかる!


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