サッカーのルールはどう決まる? 育成のために考えたい「競技規則の修正」とは
2018年01月12日
コラム基本的にサッカーのルールは全世界で同じ競技規則が適用されています。しかし、世界で最もポピュラーなスポーツであるサッカーだからこそ柔軟な考えを要することがあります。今回は「競技規則の修正」について、JFA小川佳実審判委員長にお話を伺いました。
【fch連動企画】競技規則を理解しよう
取材・文・写真●高橋大地/ジュニサカ編集部 写真●佐藤博之、Getty Images
2017年3月3日、サッカーのルールに関する重大な決定がロンドンであったことはご存知でしょうか?
それは「競技規則の改正」についてです。2017-18年版の「サッカー競技規則」にはこう説明があります。
“2017年3月3日にロンドンで開催された第131回IFABの年次総会において、サッカーの普及発展に資するため、次のような重大な改正が承認された。
どのようなことをすればそれぞれの国におけるサッカーに有益になるのかを各国協会こそが知っているとIFAB※は考える。それゆえ、サッカーの普及発展に資するよう、 各国協会(および大陸連盟、FIFA)がその責任の下、“それぞれの独自の競技規則”を より弾力的に変更できるようにした”
※サッカー競技規則2017/18 より一部抜粋
※IFABに関してはコチラをご覧ください。
つまり、世界各国様々な場所で行われているサッカーに関して、より“弾力的”に「競技規則」を変更して良いと、世界で唯一「競技規則を改正する権利」を持った機関が意向を示したのです。
「競技規則はジュニアからシニアまですべての人たちが、公平公正かつ安全な環境でサッカーをプレーして楽しむことを促進するための修正はして良いとしています」と話すのは日本サッカー協会(JFA)審判委員会の小川佳実審判委員長。
確かに『競技規則の修正』は、今回から新たに加わった項目ではありません。元々16-17年の競技規則に、16歳未満の競技者、女子、年長者(35歳以上)および障がいのある競技者の試合では、
• 競技のフィールドの大きさ
• ボールの大きさ、重さ、材質
• ゴールポストの間隔とクロスバーのグラウンドからの高さ
• 試合時間
• 交代
以上の項目の修正が認められていた。また、これ以外の修正も、IFABの同意があった場合にのみ認められていたとあります。
「基本的には『小さな村で行われる試合から FIFAワールドカップ™の決勝戦まで、世界中どのサッカー場でも同じでなければならない』というのがIFABの理念です。ただし、試合時間の長さや参加人数、不適切な行為を罰する方法は国内のサッカーの求めに応じて決める必要があるんです」
小川委員長はわかりやすい例として『再交代』や『一時的退場(シンビン)』の使用を挙げます。実はこの2つこそ、今回の競技規則から加わった項目なのです。
「シンビンは、ヨーロッパなどではすでに試験的に使用されています。再交代も含めて、日本サッカー協会の技術委員会とも今後どのように考えていくかは検討しています」
【JFA小川佳実審判委員長(写真●ジュニサカ編集部)】
カテゴリ別新着記事
ニュース
- 「2024ナショナルトレセンU-14(後期)」参加メンバー発表!2024.11.14
- 「Jヴィレッジチャレンジ 2024 powered by シント=トロイデンVV」が開催!2024.11.14
- U-19日本代表、メキシコ遠征参加メンバー発表。湘南ベルマーレ・石井久継も選出で10番を背負う!2024.11.08
- 「U-16日本代表候補 国内トレーニングキャンプ」参加メンバー発表!2024.11.07
フットボール最新ニュース
- 近江高校の躍進を支えた7つの班。「こんなに細かく仕事がある」部員も驚くその内容2024.04.24
- 「三笘薫ガンバレ」状態。なぜサッカー日本代表は個を活かせないのか?2024.04.24
- 【遠藤航・分析コラム】リバプールは何が変わったか。遠藤を輝かせる得意の形2024.04.24
- リバプールがプレミア制覇に一歩リード?「タイトル争いは間違いなく波乱万丈」2024.04.24
- 前回王者マンC、絶対的司令塔の今季CL初出場・初ゴールで勝利。レアルも先勝2024.04.24
大会情報
- 【卒業記念サッカー大会 第17回MUFGカップ 大阪大会】大会結果2024.03.10
- 【卒業記念サッカー大会第17回MUFGカップ 大阪大会】フォトギャラリー2024.03.10
- 【卒業記念サッカー大会 第17回MUFGカップ 愛知大会】大会結果2024.03.09
- 【卒業記念サッカー大会第17回MUFGカップ 愛知大会】フォトギャラリー2024.03.09
お知らせ
人気記事ランキング
- 「2024ナショナルトレセンU-14(後期)」参加メンバー発表!
- かつて“怪物”と呼ばれた少年。耳を傾けたい先人の言葉
- 関東選抜メンバー発表!【関東トレセン交流戦U-15】
- 「2023ナショナルトレセンU-13(後期)」参加メンバー発表!【東日本】
- 「FIFA×JFA ストライカー&ゴールキーパーキャンプ」参加メンバー発表!
- 「2023ナショナルトレセンU-13(後期)」参加メンバー発表!【西日本】
- 「フットサルって足下がうまくなりますよね」。それだけじゃないメリット “重要な決断” が繰り返される価値とは【8月特集】
- ボレーキック
- 【第37回全日本少年サッカー大会】三重県大会 決勝レポート「最後まであきらめない気持ちで試合終了間際に得点した、大山田サッカースポーツ少年団が優勝!」
- 2014年度ナショナルトレセンU-14 開催概要および参加メンバー発表