チーム動画紹介第73回「PELADA FC」

2009年08月03日

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peladal

ユース年代でもサッカーを続けるために

 今回は東京都練馬区で活動するPELADA FCの練習にお邪魔し、代表である上野貢市さんにお話を伺いました。

「PELADA FC」ってどんなチーム?

 中学生年代を対象に2008年3月にチームを創設し、東京都練馬区の練馬フットボールパークをホームグラウンドに活動しています。現在はU-13とU-14の2カテゴリーで、選手数はU-13が12名、U-14が14名の計26名が所属しています。チーム名「PELADA」にはラテン語で「草サッカー」の意味があります。チームのモットーは仲間とサッカーを楽しむこと。この場所が選手にとって自由にサッカーが楽しめる所になるように願いを込めています。

創設のきっかけをお教えてください。
 練馬区は都内でも少年サッカーチームが多い地域ですが、中学校の年代でサッカーを続ける選手は途端に少なくなります。私が少年団の指導をしていたこともあり、元教え子の高校生に話を聞くと、彼らのほとんどがサッカーをしていません。その理由には、中学生から「中学サッカー部にちゃんとした指導者がいない」「施設など環境面が整っていない」「サッカーが面白くない」などが上げられ、高校生から「サッカー部に入っても練習についていけない」という答えが返ってきました。それを聞いて、練馬区はジュニアユース年代を育てる環境が十分ではないと感じたんです。サッカーはもっと魅力的なスポーツなのに、選手たちがサッカーを楽しめていないことは寂しいものです。そこで、中学生の環境を整えるためにチームを立ちあげました。

チームの指導方針は何ですか?
 まずは挨拶の大切さを教えています。お父さんやお母さん、試合相手など、誰にでも挨拶しなさいと教えています。人に挨拶できる子はサッカーでも仲間が多く、サッカー以外でも友達と楽しめる人だと思います。もし、子どもの頃に仲間と楽しく過ごせなかったら、大人になっても変わりません。そして、私も昔の仲間と何十年ぶりかに集まってサッカーをしたとき、仲間との思い出話に花が咲いて「先輩は厳しかった」「あの時は良かった悪かった」と、そんな話で盛り上がりました。サッカーは生涯を通じて楽しめるスポーツ、しかし、仲間がいなければサッカーはできません。仲間を作り、いつまでもサッカーを楽しむためにも挨拶を大事にしていますね。

練習の際に大切にしていることは何ですか?
 PELADA FCに所属する選手たちはサッカーが大好きで、いつまでも続けていきたいと思っている子たちです。しかし、彼らは小学校の時に誰よりもサッカーがうまかったわけではありません。その子たちがルックアップや正確なパス、シュートを決めるなどのプレーをするためには、基礎技術を身につけることが必要不可欠です。練習メニューには「止める」「蹴る」といった基礎を多く取り入れています。僕も小学生から大学生までサッカーをしてきて、高校時代は帝京高校でもプレーをしました。しかし、入部したからといって技術はあまり身につけられませんでした。技術は子どもの頃から十本のパス練習を百本にしたり、百本を千本にしたり、量を積み重ねたことが身につくものです。中学校で強豪と呼ばれるチームは、「止める」「蹴る」「走れる」ができる選手が集まるチームがほとんどです。選手がU-13からうまくなろうと思ったら、まず「止める」「蹴る」を完璧に習得しなければなりません。

試合ではどんなことを意識していますか?
「普段やっていることを出そう」がチームの目標です。普段やってないプレーが試合中に出ることはありません。出るのはしっかりと練習を積み重ねたプレーだけ。だから練習と同じで、試合でも選手には「止める」「蹴る」「走れる」を意識させていますね。もし、相手に通用しなくてもやみくもにボールを前に蹴らず、ひとつのプレーに目的を持つようにしています。選手がパスをつないで、積極的に顔を出して、しっかりボールをコントロールすることを繰り返して、パス&ゴーを使っていくのがうちのチームです。その上で、試合に勝つことが目標ですね。

今後の目標は?
 中学校から先、高校でもある程度高いレベルでやるには、「止める」「蹴る」「走れる」がなければ、強豪高校ではまず辞めてしまう。チームに入ってきた子が、3年経って高校でサッカーを続けられるような基礎を身につけさせてあげたいと思っています。そのために楽しく、一生懸命プレーできる環境を作りたいと思います。

編集部コメント

 チームには日常生活の基本的な部分を守れなかったら、坊主にしようというルールがあるそうだ。例えば、合宿でユニフォームがない、ボールがないといった自己管理の面で注意を2、3度受けても直らないと、ペナルティとして行う。最近では、反省した子どもたちから「すいません、お願いします」と率先してくると言う。「PELADA FCではサッカーの技術だけでなく生活面での指導が多いですよ。罰則が苦になってしまうと良くないですが、最低限のルールをみんなに守ってほしいからね」と上野代表は話す。技術面と同じ以上に、オフ・ザ・ピッチの重要性を伝えているPELADA FC。取材後の帰り道も気さくに挨拶をかけてくれる子どもたちを見て、今後どんな選手に育っていくか楽しみだ。
(文● ジュニサカ編集部)

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