熱中症予防の基礎知識~HOW TO 応急処置~
2013年07月09日
コラム熱中症、こんな子は要注意!!
熱中症は、子どもの様子を見ただけでは重症度がわかりません。その上、どの程度の状態をつらいと感じるかにはかなり個人差があるものです。
そのため熱中症では、特に、我慢強い子、弱音を吐かない子、熱中する子などが重症化する傾向があります。「大丈夫そうだから……」と見た目や本人の自己診断で判断するのは非常に危険です。いったん休んだあと、再開して悪化し、最悪、亡くなるケースもありますから、軽く見てはいけません。
具合が悪そうな様子が見られたら、勇気を持ってプレーを止めさせることも、指導者には必要だと思います。
熱中症には大きく3つ(熱射病、熱失神、熱疲労)に分類されます。それぞれの症状と応急処置法を紹介します。
【熱射病】
体温が異常に上昇し、体表面で熱を逃がすことができなくなり、脳の温度が上がり、体温調節中枢に障害が及ぶ症状です。吐き気、めまいなどを示し、意識障害を起こします。進行すると、血液の量を守るために汗もかかなくなります。見た目は変化がないのに体温はどんどん上がっているという非常に危険な状態です。
【熱失神】
顔がまっさおになり、朝礼でふらっとして倒れるのと同じ貧血の症状です。熱で体温が高くなると、熱を下げようとして皮膚の表面に血液が集中し、脳の血液が少なくなるために起こります。
【熱疲労】
意識はちゃんとしているし、しゃべることもできるけれど、頭が痛い、気持ちが悪い、という状態です。多量の汗をかくことで、水分、塩分、糖分の補給が追いつかずに起こります。
⇒熱射病のCARE方法
わけのわからないことを言ったりしていたら、意識障害を起こしている緊急事態です。体を冷しながら、一刻も早く医療機関へ。現場では救急車を待つ間、できる限りしっかりと体を冷す処置をしてください。
⇒熱失神、熱疲労のCARE方法
熱失神、熱疲労ともに水分の補給をし、涼しい場所で横になります。足を高く上げて頭に血液を戻すようにすれば回復します。
迷ったら、あわてず騒がず、救急車を呼ぶようにしましょう。
安松幹展
立教大学コミュニティ福祉学部スポーツウェルネス学科教授。自身もサッカー選手として国体成年2部東京都選抜選手などの経歴を持つ。立教大学サッカー部副部長、日本サッカー協会フィジカルフィットネスプロジェクトメンバー。
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