そのコトバ、本当に大丈夫!? コーチングのプロが語る会話術~親子の会話から変えてみよう!【前編】

2013年11月20日

コラム

よかれと思って口にしているその言葉が、子どものパフォーマンスを下げる原因になっていること、気づいていましたか? 「コーチング」のプロとして、子どもを伸ばすコミュニケーションについて研究されている谷口貴彦さんが、子どもの会話術について語ってくれました。

文●戸塚美奈 イラスト●舌霧スズメ

※『ジュニアサッカーを応援しよう!Vol.15冬号』P76-80より転載

 


【“コーチング”とは?】
自発的な行動を促し、その人自身が達成したい目標により早く到達できるよう、コミュニケーションを通じてサポートすること。70年代にスポーツ界で始まり、ビジネスの分野で発展してきたコミュニケーションスキルです。

「緊張するなよ!」は緊張を促す言葉

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 PKのとき、お子さんに「緊張するな」と言っていませんか? これ、逆効果です。

「緊張するなよ」と言われると、人間はいったん「緊張する」というイメージを頭に思い浮かべてしまいます。

 すると、その頭に浮かんだイメージの通り、体が緊張するんです。ですから、緊張している子どもに「緊張するな」と声をかけるのは、火に油を注ぐようなものなんですね。

 では、緊張しないようにするにはどうしたらいいか?「リラックスしたことを考えようよ」なんて言っても無理でしょう。そんなときは「お昼に何食べた?」など、まったく違うことに意識が向く質問をすることで、ふっと緊張が解けたりしますよ。

「ボールをよく見ろ!」も言いますよね。でも、「ボールをよく見なきゃ」と、頭で処理しようとしていると、体って動かなくなります。

 そういうときは「ボールって、どう回転してる?」と質問してみてください。「どう回転してるんだろう?」と答えを探そうとします。それが結果として、自然と集中してボールを見ることになります。

 このように、人は自分との対話によって能力を発揮することができます。その自分との対話を効果的な問いかけなどでサポートするのがコーチングのひとつです。

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