池上コーチの一語一得「『声を出せ!』と言うけれど……」

2013年11月26日

コラム

池上正さんが子どもに対する悩みや、保護者・コーチの子どもを取り巻く大人に関する疑問や悩みに答えるこのコーナー。今回は練習中や試合中で見かけた「声を出せ!」というアドバイスについて、保護者の方からのご質問になります。

◎試合(試合で修正したい悩み)

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(質問者:小学5年生の保護者)

練習中、試合のとき、コーチたちや父親たちから「声を出せ!」と言われます。必要な時もあるでしょうし、出し方が分かりやすい状況もあると思いますが、味方から声があったときには、すでにマークがついていたり(声と走りのタイミングが合わない)、パスを出ない状況(コースがない)で呼んだり、声ばかり気にして冷静にプレーや判断ができなくなっているように、子どもたちが映ります。一保護者ですが、そういったことは口出ししないほうがよいでしょうか。

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指導者に口出しするのではなく、
子どもが気づくきっかけをつくる

 この方がもし経験者ではなく、サッカーを知らないのにかかわらず、このような気づきがあったのだとしたら素晴らしい洞察力だと思います。

 サッカーの指導はコーチに任せているわけなので、基本的に口出しはしないほうがいいでしょう。ただし、自分の子どもにアドバイスをするのは自由です。例えば、こう言ってみます。

「声を出すタイミングがおかしいと思うんだけど。遅れちゃうよね? どう思う?」

 決して子どもを責めたり、一方的に「あれじゃダメだ」などと言ってはいけません。

「どう? どう思う?」とあくまでも問いかけて、自分で考えさせてください。と同時に「練習のときにコーチは声がけについて何か言ってるの?」などと探ってみます。

 口出しはしないけれど、プレーが上手くいくように、どうしたら上手くいくかという方法を一緒に考えてあげる。そんなスタンスで寄り添っていられるとよいですね。

 自分の娘もサッカーをしていましたが、私はこうしろ、ああしろといった命令はしたことはありません。「外から見ると、こんなふうになっているよ。どう思う?」そんなふうに話し、娘の気づきのきっかけになればいいなと考えていました。

 親御さんがそのようなスタンスで付き合ってあげると、子どもはうれしいし、どんどん自分で考えるようになります。

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