キッズ年代から取り入れたい! バランス感覚と判断力を伸ばす効果的トレーニング術【前編】
2014年01月15日
サッカー練習メニュー自然な状況を想定したからだの動かし方を!
──小さい子どもに対して、具体的にからだを使う術を、どこまで教えたらよいのでしょうか?
難しいですね。というのは、個人差がけっこうあるんです。たとえば、後ずさってボールを受けなければいけないときに、半身になってクロスステップで後退する動作を、誰にも教わらずに、就学前の子どもがやりだすこともあるんです。だからからだを使うスイッチを入れてあげることが、まずは重要でしょうね。
──未発達な子どももいるのでしょうか。
それは多いですね。まず日常生活のなかで、人と接触することがないんです。だからちょっと押されただけで倒れてしまう。人にどのくらいの力で押されたら、このくらいの力で踏ん張らないと耐えられない、という力加減がわからないからです。だからコーディネーショントレーニングの基本が、人と何かをする、ということになるんです。
──バランスや敏捷性を鍛えるコーディネーショントレーニングというと、ラダーを使ったステップワークを思い浮かべるのですが、実際にはどういうトレーニングをしているのですか?
はい、それが最近、ちょっと事情が変わってきていまして。もちろんラダーなどの器具を使ったトレーニングもあるのですが、そうではない方向に転換しているんです。
──どういうことですか?
ラダーの上をステップで越えるような状況というのは、サッカーでも、野外活動でも、日常生活でも、あまりありませんよね。つまり、自然な動作ではないわけです。たしかに、あまり使っていない部位を刺激するので、効果がないわけではないのですが、サッカーがうまくなるという観点からすると、必ずしも正解ではないのではないか、という考えですね。
からだの調整力をいかに引き出すか、トップからスクールまでこの新しい考え方でトレーニングを再考し始めているところです。
──たしかに、サッカーには決まり決まった局面はありませんが……一試合ごと、ワンプレーごとに、状況は変わりますね。
はい。もちろん、コーンやマーカーを使ってもいいんですよ。ただその際に、自然の地形にあるような、高低差だったり、距離感を持たせて、その空間の中でどういう身のこなしをすればいいか、からだを動かしているうちに、自然と習得できるような状況を設定してあげたいですね。
プロフィール
川村 元雄
1966年生まれ。徳島ヴォルティスの前身、大塚製薬時代から育成普及に携わる。また、JFAキッズプロジェクトのメンバーやJFA公認指導者インストラクターとしても力を発揮。2010年よりFC東京へ加入。幼稚園~小学生年代の指導者として、また指導者インストラクターとしての豊富な経験を活かして、普及部を牽引する。ニックネームはかわちゃんコーチ。
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