育成現場のプロが語る成長期のカラダ対策「ケガに強くなるポイント、教えます」【後編】

2014年02月03日

コラム

ケガ予防のためにどんなことが必要なのでしょうか。またケガに対する知識をどこまで身につけばいいのでしょうか。後半もケガに関するJFAメディカルスタッフのお話をお届けします。

文●元川悦子 写真●編集部

※『ジュニアサッカーを応援しよう!Vol.16春号』P028-033より転載

(前編はこちらから)


 普段から練習で接触プレーに慣れていなければ、大きな衝撃を受けたとき、重大なケガにつながりやすい。

 とりわけ重要なのが、股関節周辺の筋肉を強化することである。

「最近はグロインペインとか内転筋を痛める子が多いんですけど、股関節周辺の硬さが原因のケースが目立ちます。股関節は体の重心のバランスをとったり、方向転換や前に蹴り出す、横方向に動くときにすべての要となるので、ここが硬いとスムーズに動けません。下肢と上肢の連動も悪くなり、股関節の硬さで上肢から体幹をつたって連動する力をブロックして、足だけでボールを蹴るようになってしまいます。

さらに、大腿四頭筋やハムストリングの硬さにつながり、オスグットや膝の痛みを誘発することもあります。股関節周辺の筋肉を鍛えれば足に関するケガはかなり減りますし、踏ん張る力もついてきます。『足腰を鍛えましょう』というと、スクワットなど足の前後の筋肉を強化することばかりに気が行きがちですが、外に足を開くとか左右の動きがすごく大事になってきます」(中堀さん)

 JFAアカデミーでは股関節周辺の筋肉を鍛え、体幹を強くするために、練習前にシンプルなトレーニングメニューを取り入れている。これを行ってから、選手たちはピッチへ出ていく。

「正しい姿勢で20秒間しっかりキープできればいい。その方が効果は高い。毎日続けることで確実に向上していきます。アカデミーでは中1がこの基本メニューを消化し、2~3年生になると応用形に取り組みます」と中堀さんは話す。

ケガコラム後編

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