会話は親子の大切な時間――。あなたは子どもと会話のキャッチボールできていますか?

2014年05月11日

コラム

子どものプライドをくすぐって、気持ちを前向きに

 では、どうすれば「一方通行」を避けることができるのか。日本の親や指導者は「子どもに聞かせる話をしなければいけない」と構えてしまいがちだが、そんな必要は一切ないと池上さんは話す。

 「子どもの前で『1+1=1』と言ってみたとします。当然、彼らは『えーっ、1+1=2でしょ』と返してくる。『でもちょっと待てよ。考えてみよう。ガムをひとつ食べました。もうひとつガムを食べました。口の中のガムはいくつ?』と聞けば、『あーっ、ひとつだ』となる。

 結果として『1+1=1はあるよね』と導くことができるんです。そういう視点の持てる親や先生、指導者なら、自然と話が広がっていきます」

 つまり、身近なところに「話題のネタ」は転がっているのだ。歴史的人物の伝記など、子どもが好みそうな話題をわざわざ探す必要はない。基本的には大人も子どもも言いたいことを喋ればいい。会話の持って行き方を工夫するだけで変わってくるのだ。

 とはいえ、それが一番難しい。そこで、池上さんは「子どものプライドをくすぐる」という一つのアイデアを教えてくれた。

 「練習中に子どもが集中できないとか、手を抜いていることがあるとします。そういう時、私は彼らのプライドをくすぐるような言葉を選びます。『なんだ、それくらいしかできないんだ』とか「ああ、その程度なんだね」といってその場を立ち去るんです。

 そうすれば『え、ちょっと待って、僕もっとできるから』となる。もう少し高いものを見せようと必死になりますよね。今は強い子が弱い子をこてんぱんに叩く傾向が強いんですけど、そういう時も『なーんだ、そんなことしかやらないんだね』と言えばいいんです」

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