サッカー選手は両目を理想的に使いこなすことが重要!? ドイツ代表も実践する“ライフキネティック理論”の具体的な手法とは?

2014年07月18日

コラム

クラマーは視野の重要性を認識していた

 私はこれを聞いた時、日本サッカーの父とよばれるデットマール・クラマーさんが語ってくれた、ある話を思い出しました。

「あれは、私がバイエルン・ミュンヘンの監督をしていた時のことだ。チームには、当時まだ18歳だったカール=ハインツ・ルンメニゲがいた。ある日、彼を散歩に誘い、話をしながら歩いていたんだ。あるところで、ふいに私は『カール、後ろを見てみろ』と言った。ルンメニゲは振り返ると不思議そうに顔を戻した。その時、私は彼に尋ねたんだ。

『何が見えた?』

『赤い車が見えましたが』

『それだけか?』

『え?』

『女の子の姿は見えなかったか?』

 ルンメニゲは後ろを振り返り、『ああ、いました。見えませんでしたね』と答えたんだ。その後、私は彼の顔をじっと見ながらこう伝えた。

『見えなかったのではない。見ようとしなかったのだ。いいか、物事というのは意識して見ようとしない限りは目に入ってこないんだ。ピッチ上でも同じだ。意識してみようとしなければならないものは何か。それをしっかりと考えるんだ』とね」

 さて、ルッツは両目を理想的に使いこなすことを“両目の筋肉の最適化”と表現していました。それを行うためには、視野を鍛える必要があります。“視野を鍛える”とは、目で捉えた情報を脳が処理するまでのスピードを上げることです。そこで、その処理までの速度を上げるためには、具体的にどのようなトレーニングをするのでしょうか。

1986 World Cup Finals. Queretaro, Mexico. 13th June, 1986. Denmark 2 v West Germany 0. West Germany's Karl Heinz Rummenigge.

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