【PR】 なぜ南米流トレーニング方法が求められるのか?
2016年01月26日
コラムなぜ、南米出身選手は世界的なビッグクラブから重宝され続けるのか。今回は、南米はブラジルなかでも育成型クラブとして名高いクルゼイロECのトレーニングを例に、南米流トレーニング哲学を紹介します。
(文・写真●クルゼイロサッカーキャンプ事務局 小林弘典)

なぜ南米出身選手は世界で重宝される?
世界のフットボールシーンの中心は、ヨーロッパであることに異論を挟む人はいないでしょう。FCバルセロナ、レアル・マドリー、バイエルン・ミュンヘン、マンチェスター・ユナイテッドなどのビッグクラブは圧倒的な資金力で、チームを作り上げていきます。
最高の選手に、最新の戦術を駆使するコーチ、選手をサポートする施設にスタッフ。世界のトップレベルはヨーロッパに集結します。
しかし、ヨーロッパのビッグクラブの多くが南米の選手を重宝しているということを忘れてはいけません。これからヨーロッパのクラブがどれだけ育成に資金を投入したとしても、南米から選手の流入が途絶えることはおそらくないでしょう。
では、なぜ南米の選手は世界中のクラブから重宝されるのでしょうか。その秘密を探るため、南米はブラジルの名門・クルゼイロの育成に目を向けてみます。
クルゼイロは現在も世代別のブラジル代表(U-15:4人、U-17:2人、U-20:4人、U-23:4人)に多くの選手を送り出す育成に定評のあるクラブです。しかし、クルゼイロのトレーニングを見てみると、複雑なトレーニングはほとんど見当たりません。一見すると「なぜこのようなメニューでタレントを輩出することができるのか?」と、不思議に思えてくるほどです。
複雑なことをしない彼らが最も大事にしているのは、基本的なところにあります。それは、U-17の世代であっても2人組で向かい合っての対面パスをすると言えば、伝わるでしょうか。ただし、その対面パスのボールは恐ろしいほど速く鋭い。ほとんどシュートではないのか!?というぐらいのスピードでパス交換が行われています。しかし、そういった練習を行っているブラジルの選手たちも、ボールを止めること自体は苦労します。ただし、それを何度も何度も繰り返すのです。
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