サンフレッチェ広島ジュニアが昨年の悔しさバネに広島県大会を2年ぶりに制す/第40回全日本少年サッカー大会 広島県大会
2016年11月22日
大会情報サンフレッチェ広島F.Cジュニアが2年ぶり6度目の優勝
(文・写真●佐々木萌)
11月19日(土)、広島県東広島市の東広島運動公園で『第40回全日本少年サッカー大会・広島県大会』の決勝戦が行われ、サンフレッチェ広島F.Cジュニア(以下、サンフレッチェ)とシーガル広島が対戦した。昨年の大会でも決勝に進出し、惜しくも準優勝に終わったサンフレッチェが、2対1でシーガル広島を破り、2年ぶり6度目の全国大会出場を決めた。
前日から降った雨の影響で芝生が水を含んでおり、ピッチコンディションは不良。試合はキックオフ直後から、両チームとも球際で激しく身体をぶつけながら攻めあう。
試合が動いたのは開始早々の1分。「早く決めて相手にプレッシャーをかけようと思っていました」と機先のゴールを狙っていたサンフレッチェの6番・宮下隼くんが放ったミドルシュートが決まり、サンフレッチェが先制する。
リードを許したシーガル広島だが、積極的にボールを奪ってはゴール前まで運び、次々とチャンスをつくっていく。しかし、サンフレッチェの守りをなかなか崩せず、1点が遠い。
シーガル広島が押し込む時間が続く中、サンフレッチェは前半終了が近づいた19分、7番・島谷悠吾くんからボールを受けた宮下くんがこの試合2点目となるゴールを決め、リードを2点に広げ、試合を折り返した。
サンフレッチェが2点をリードして始まった後半も、両チームの激しい攻防が続く。
前半から何度もサンフレッチェゴールに襲いかかっていたシーガル広島は後半9分、7番・難波康哉くんのゴールで1点差に迫る。その後も攻撃の手を緩めずチャンスをつくっていくが、身体を張った粘り強い守備をみせたサンフレッチェがシーガル広島の猛攻をしのぎ、最後までリードを守りきった。
試合後、サンフレッチェの細渕隼監督が「昨年の決勝で勝ちきれず、選手は悔しい想いで1年間を過ごしてきました。その想いを、この舞台で発揮してくれました」と話せば、試合中、声がかれるまでチームを鼓舞し続けたキャプテンの5番・山木孝祐くんも「1年間ずっと、昨年の悔しい想いを忘れずにやってきました」と口を揃える。
昨年の悔しさを糧に、チーム一丸となって粘り強く戦ったサンフレッチェが、全国大会行きの切符を掴み取った。
■サンフレッチェ広島F.Cジュニア キャプテン・山木孝祐くんのコメント
相手が攻めてきても、粘り強く最後までゴールを許さなかったことが勝てた理由だと思います。試合前には、諦めずにサンフレッチェらしい、前を狙い、裏を狙うサッカーをしようと話していました。押し込まれる時間帯も多かったけれど、監督から「我慢」とか「粘り強く」と声をかけられていたので、そこをチーム全体で意識してやろうと思っていました。
今日の試合だけではなく、練習の時から激しくぶつかって、球際で負けないように、そこでいかに勝てるかをやっています。全国大会でも自分たちのサッカーをして、全国制覇を目標にして頑張っていきたいと思います。
■サンフレッチェ広島F.Cジュニア 6番・宮下隼くんのコメント
(決勝戦を振り返って)最後の1失点がもったいなかったけど、勝って良かったです。昨年、ベンチから先輩たちの試合を観ていたので、勝たないといけないなと思っていました。
(キャプテンの山木くんは)いつも声がかれるほど声を出してチームのみんなを盛り上げています。うたれても絶対に止める!というように、何をするにも粘り強くプレーするのが山木くんの良いところです。
決勝戦の1点目は、ボールがこぼれてきたら決めようと思ってうちました。(ボールが)こぼれたらこの辺りにくるかなと思って、ポジションをとっていました。早く決めて相手にプレッシャーをかけようと考えていました。
2点目は、7番の島谷悠吾くんからボールがきて、監督の「うったら入る」という声が聞こえたので、決めることを考えてうちました。(シュートが決まって)最高です!!
自分のプレーの特徴は、遠めからどんどんロングシュートをうっていくところです。ロングシュートが武器なので、今日の試合でも、ドリブルよりもまずはシュートを狙っていこうと思っていました。全国大会でも、今回のようにどんどん遠くからシュートをうっていって、自分が得点を決めて勝ちたいです。
■サンフレッチェ広島F.Cジュニア 細渕隼監督のコメント
試合に出場した選手はもちろん、スタンドで応援してくれた下の学年の選手、保護者の方など、チーム一丸となっての勝利だと思います。みんなの力で優勝できました。
(昨年の決勝戦から)選手は悔しい気持ちで1年間を過ごしていましたが、その想いをこの舞台で発揮してくれたことが勝てた要因のひとつだと思います。
今日の試合はグラウンドの状態が悪く、いつものようにパスでボールを繋いでいくことができず難しい部分もありましたが、チームとして一丸となって、決勝戦では早い段階で点を取ることができて良かったと思います。
全国大会だからといって何かを変えるのではなく、サンフレッチェらしい、球際を厳しく、苦しい時間帯でも粘り強く走って戦い、前回出場した時よりも上にいけるよう、ベスト8以上を狙っていきたいと思います。
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