緊張している子に「落ちついて!」は逆効果!? 本番で実力を発揮するためのメンタルサポート術

2016年12月26日

メンタル/教育

感情を素直に気にする

 明らかに緊張している様子のお子さんに対して、「落ちついて!」「平常心で!」という言葉で励ます人は多いのですが、むしろこれは、逆効果。なぜなら、これらは感情を押し殺せと言っているのに等しい言葉だからです。

 同様に、「大丈夫、全然緊張していないよ」などと暗示をかけるのも避けるべきだと、僕は思っています。

 本来コントロールできるはずもない感情を無理やり否定しようとすれば、大事な本番中に、思考のほとんどがそれに費やされてしまうことになりかねません。

「メンタルが強い」と自覚している人なら、「自分がネガティブな感情などもつはずがない」と思いこもうとしますし、逆に「メンタルが弱い」自覚があれば、マイナスの感情があふれてくるのを恐れ、何とかしてそれを見て見ないふりをするでしょう。

 どちらにしても、「気にしない、気にしない」と思えば思うほど、「気になって仕方がない」というあの感覚に陥ってしまうのです。それは、感情を否定するための思考であって、実力を発揮するための思考ではありません。

 つまり、大事なことは、感情をむしろ素直に「気にする」ことです。

 たとえそれが「怖い」「ドキドキする」「逃げ出したい」といったマイナスの感情だとしても、それを正直に受け入れ、無視したり否定したりしないこと。「緊張」を感じているなら、「自分は緊張している」ということを、ありのままに受け入れることです。

 それが、本番で実力を発揮するための大事な最初のステップなのです。


プロフィール

著者:
森川陽太郎
OKラインメンタルトレーナー。1981年東京生まれ。サッカー選手としてスペインやイタリアでプレーし、26歳で引退。その後、心理学やメンタルトレーニングを学び、株式会社リコレクト設立。「OKラインメンタルトレーニング」という独自のトレーニング方法で、トップアスリートや子ども、企業向けに「結果を出す」ためのメンタルサポートサービスを展開。著書に『絶対的な自信をつくる方法』(ダイヤモンド社)、『ネガティブシンキングだからうまくいく35の法則』(かんき出版)などがある。「OKライン」は「報道ステーション」「テストの花道」「Rの法則」などのテレビ番組や各種メディアで数多く取り上げられたほか、タイの子育て雑誌FQ Thailandでも特集を組まれ紹介されている。子どもに対してのトレーニングでも受験、スポーツ、コミュニケーションなど様々な分野での実績多数。墨田区私立幼稚園連合会や、様々なスポーツチームの保護者に向けた講演も行っている。


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本番に強い子の育て方

【著者】森川陽太郎


 

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