インサイドハーフとして躍動する今野泰幸選手。日本屈指のユーティリティプレーヤーが語る複数のポジションを高いレベルでこなせる秘訣

2017年03月24日

コラム

違うポジションで起用されたときは良いところを伸ばすチャンス

――フォワードからセンターバックまでを経験してきた今野選手が考える、コンバートに対するプロとしての大切なメンタリティーとはなんですか。

 キーパーはなかなか試合に出られないじゃないですか。でもフィールドプレーヤーは、FWでは試合に出られなかったとしても、監督がコンバートしてくれれば出られる。そこならいいところを伸ばせるんじゃないかと思ってチャンスを与えてくれているわけだから。ここでつかんでやろう、ここを究めてやろう、そういう気持ちでチャレンジしたほうがいい。監督が違うポジションでと言ったら、ぼくはそこをチャンスと考えたほうがいいと思いますね。

 今野選手の考えるポジション、ポジショニングとは、第一には定位置を守り、周囲と協調して数的優位をつくりながらゲームを進めていくためのもの。小学校時代に各ポジションの基礎を習得した今野選手は、中学校時代になって自由な発想と少ない人数で”遊ぶ”ことにより、ピンチとチャンスを嗅ぎ分ける能力を身につけました。ピンチへの対応力は高校時代のマンマークディフェンスで強化され、正確なポジショニングはプロとなってからの城福氏との出会いにより、さらに発展しています。

 それらが現在の、今野選手のプレーの基本となっています。センターバックのときは、相手選手が次はここに来るだろう、という場所を先に読み、真っ先に駆けつけます。それによってボールをインターセプトし、自分たちの攻撃につなげてしまう。定位置を守ることと捨てること、両方を大事に考える今野選手だからこそできるプレー、ぜひ見習いたいものですね。

AL AIN CITY, UNITED ARAB EMIRATES - MARCH 23:  Eiji Kawashima (1) and Yasuyuki Konno of Japan (17) celebrate victory with team mates after the FIFA 2018 World Cup qualifying match between United Arab Emirates and Japan at Hazza Bin Zayed Stadium on March 23, 2017 in Al Ain City, United Arab Emirates.  (Photo by Francois Nel/Getty Images,)


 

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