微減する4種年代のサッカー登録人口に田嶋会長が抱く危機感。「子どもたちが心からサッカーを楽しめる国にするために…」
2017年05月24日
インタビュー
子どもたちには長くサッカーを続けてもらいたい
――人口減を食い止めるために、どのような対策を講じられていくのでしょうか。
「僕は会長に就任して以来、47の都道府県で『サッカーファミリータウンミーティング』を開催してきました。まだ半分にも達してない状況ですが、ある件がこの県には伝わっている、別の県には伝わっていない、というケースが、特に4種の件に関していくつも見られたんですね。リーグ戦に関することも、女子に関することも、正直、僕が知らないことがありました。
実は各都道府県協会の4種の委員長による会議が、僕が会長に就任する以前から行われていないんです。これに関しては今年の秋以降に復活させる方向で、すでに指示を出しています。現状を素直に認めて、何が悪いのかをサッカー界全体で共有したうえで問題点を修正していけるように、4種の委員長会議を通じてしっかりと話し合っていきたいと僕は考えています」
――日本サッカー協会として、すでに打っている具体的な施策はあるのでしょうか。
「減少に転じた原因を精査するのはもちろんですが、すでに今年からキッズ、つまり幼稚園や保育園の子どもたちに対する巡回指導の回数を増やしてほしいと、各都道府県協会に指示を出しています。これまでも何万人単位で実施してきましたが、今年からはスポンサーの協力を得て、より多くの子どもたちに幼稚園の段階からサッカーの種をまき、サッカーに対して興味をもってもらおうという取り組みを始めています。
サッカーと出会うチャンスが一番高いのは小学生年代ですが、実は小学校の体育の授業でサッカーが必修じゃなくなったんですね。バスケットボールやバレーボールを含めた、さまざまな球技から担任の先生が選ぶかたちが取られているなかで、なかなかサッカーが選択されない。実際にサッカーを経験している先生は別として、そうではない先生にとっては教えるのが大変らしいんですね。
そうした先生を対象とした講習会も、2014年から始めています。たとえばですけど、サッカーボールを蹴ったことがないという女性の先生でも、この講習会を受ければサッカーの指導ができます。小学生年代の子どもたちがサッカーと出会う確率を、少しでも高めたいという願いを込めて、体育の授業で取り上げられやすい環境を整えているわけです。
とにかく、子どもたちが心からサッカーを楽しんで、長く続けられることが大事です。たとえは悪いかもしれませんが、ジュニア世代は苦行僧のような感じではダメなんです。サッカーが大好きで、たくさんボールを触りたいと望む子どもたちを一人でも多く育てること。指導者の育成も含めて、そのような環境を作ることが僕たち日本サッカー協会の使命だと思っています」

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