ジュニア年代から身につけておくべき「正しい走り方」。良いプレー、良い走り方の秘密は“良い姿勢”にあり
2017年10月02日
コラム加速力を上げるには「イチ、ニ、イチ、ニ」のリズム
――うまく走れないと、試合でのペース配分もつかめません。
20分ハーフの試合がマラソン化している部分はあるように感じます。でも、完走が目的ではないですからね。小学生の年代はちょっと専門的な練習をすれば簡単に力は伸びるんです。毛細血管もすぐに発達するんですけど、逆に発達しすぎて成長が止まってしまうこともある。ですから、持久的なものはあまり考えず、むしろ速く走れるようになることを考えた方がいい。たまに20分ハーフのゲームをやって、その中で持久力を身につければいいと思います。
――ジュニア年代に効果的な走り方のトレーニングはありますか?
たくさんジャンプさせることは必要でしょう。あるいは基礎中の基礎ですけど、大股走やもも上げも効果的です。こうした練習をきちっと習慣づけることができれば、ジャンプ力や瞬発力、ダッシュ力を上げていくには非常に有効性があります。また、馬跳びも必要だし、片足で体重を支えられるようになるためにケンケンでどこまで跳べるかなど、昔ながらのやり方もいいのではないかと私見として思っています。
――もも上げの悪い例はありますか?
もも上げは片方の足で支えて、もう片方の足が上がっていますよね。このとき、支えている方の足のひざが曲がっている状態が一番よくないんです。そうすると、当然「気をつけ」の姿勢よりも目線が下がるし、自然と腰が落ちてしまいます。今の子どもは反復横跳びをやらせても、ひざがカクンと曲がってしまうんですよ。そういう動作をしていると、身体能力において重要な関節が強くなりません。必死に足を動かして走っていても、なかなか前に進まない。まずは軸足のひざでどれだけしっかりと自分の体を支えられるか。そこを注意点として気にかけてもらえば、効果も上がりますよ。
――最初の1、2歩の加速力を上げるにはどうすればいいですか?
リズムに問題があります。足というのは上げる方でリズムをとらないといけないんです。例えば「イチ、ニ、イチ、ニ」って掛け声をかけながらジョグをしますよね。このとき、足を下すタイミングではなく、足を上げる方で「イチ、ニ、イチ、ニ」とリズムをとってみてください。足は自然と動くようになります。ダッシュのときも地面を蹴る方ではなく、足を上げて前に出すことを意識すれば、地面に足をつかまれて動かないという感覚はなくなりますよ。
――リズム感も重要な要素ですね?
陸上競技で何のために腕振りを使うかと言ったら、走りのリズムをコントロールするためです。だから、腕が振れない選手は速く走れない。でも、サッカーをやっている子どもを見ていると、走っているときに全く腕を動かしていません。リズム感がとれないので、ボールを受けてから自分のリズムで相手を抜くことができない。実は遊びのすごさって、そこなんですよ。幅の狭い川を跳び越えようというときに、自分の中でこれくらいのタイミングで手足を動かして跳んだら越えられるというイメージがあるじゃないですか。そういうタイミングは自分で身につけるもの。それが遊びの中にすべて凝縮されている。知らないうちに自己学習していくものなんです。
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