ドリブラーを育てる聖和学園の指導術。「選手のアイデアを引き出すことを常に考えている」
2017年11月07日
コラム「選手のアイデアを引き出すことを常に考える」
私は「ドリブル表」にあるマニュアルを、自分のやりやすい、自分にしかできない形へ工夫して変えていくことを求めています。いろんな手法にチャレンジして、自分だけの武器になるように磨いていってほしいのです。
ですから、ドリブル練習では、選手のアイデアを引き出すようなことを常に考えています。ただドリブル表や動画の真似をするだけでは面白くないので、選手個々がやりやすい方法や、偶然できた技を再現させるなど、自分だけの手法を見つけ出せるように心掛けています。
このドリブル表で練習して身につけたことを、どう実戦に生かすのかが大事です。そのため、指導者は実戦でチャレンジさせる場所や機会を与えないといけません。実戦で距離感や間合い、相手との駆け引きを感じてもらいたいのです。
聖和学園には、ボールをしっかりと扱い、足下でこねくり回すのがうまい選手はいっぱいいるのですが、それをグラウンドの中で表現できないと、選手として成功できません。
ドリブルをしながら動く敵が見えたり、スペースが見えたり、ゲームの流れを読みながらドリブルを駆使したり、といったトータルの意味で、身につけた技術をどう活かすのかを考えながら取り組まないといけません。
果たしてそこまでイメージしてボールを触っているのかどうか。ただ単にドリブルを形から入って覚えているだけかでは、その後に必ず差が出てきます。
選手たちにドリブル表を使って練習してもらうときには、必ず実戦を意識するように問いかける必要があります。私は選手たちのボールの持ち方、そのときの目線なども気にしながら練習を見るようにしています。当然、選手本人の感覚的な部分を磨いていけるように意識はします。
(つづきは、11月7日発売の『聖和の流儀』でご覧ください)
<関連リンク>
「相手を騙す」にはどうしたらいい? 全国のドリブラーが集う聖和学園から学ぶ1対1上達の極意
【商品名】聖和の流儀 一貫したドリブルスタイルの果てなき挑戦
【発行】株式会社カンゼン
【著者】加見成司
四六判/168ページ
2017年10月23日発売
「1人の相手を抜くことは誰でもできる。僕らが追求するのは2人も3人も華麗に抜き去る選手を育てること。どんなに狭い密集地帯でもドリブルで果敢に攻めるのが、聖和の一貫したスタイルである」
2015年冬の高校サッカー選手権でライバル・野洲高校に勝利し“記憶に残るサッカー”を魅せた聖和学園高校。
独創的なサッカーを展開する東北の雄・聖和学園高校のドリブラー育成術とは?
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