子どもの”強い心”を育むために親が「できること」「してはいけないこと」

2017年12月18日

メンタル/教育

コツコツと積み重ねることでメンタルは強くなっていく

 メンタルトレーニングとは、「人と書いて飲め!」と言って、それで落ち着くような魔法ではないんです。コツコツと、毎日毎日、積み上げていくものなのです。

 毎日欠かさずリフティングをしてサッカーの技術をつける。辛くてもダッシュして体力をつけていく。体力や技術は、地道な努力をしなければ身につかないものですが、メンタルも同じです。日本では、メンタルを軽く考えすぎています。ちょちょいのちょいのいいとこ取りで知識だけ取り入れたら、次の試合でメンタルが強くなると思っている人が多いんですね。

「心・技・体」のうち、鍛えるべきもっとも大切なものは何でしょうか、と問えば、誰もが「心です」と言います。ところが、技術練習ばかりで、心を鍛えるメンタルトレーニングには時間を費やさず、投資もしていないというチームがほとんどでしょう。

 ここ3年くらい高校サッカー選手権で優勝している学校はすべてメンタルトレーニングを取り入れています。宮崎県の鵬翔学園、市立船橋高校や、滝川第二高校などもメンタル面を強化した学校です。今もトレーニングが続いているかはわかりませんが、強豪校はいち早く取り入れていますね。

 我々が指導する場合は、「やる気を高めるプログラム」を実行します。まずは心理テストをして、科学的に選手たちの心理を自己分析することが必要です。

 心理テストのあとは、人生の目標を書く欄に詳しく目標を書かせます。何歳でサッカーを始めて、中高でサッカーをやって、Jリーガーになって、監督になって。引退パーティーで、司会者にあなたのサッカー人生をどう紹介してほしいかまでも書く。そして、そのためには、具体的に今年一年何をするか。今月、今日何をしたらいいかという計画を書く。その上で、毎日の練習日記を書いていく。階段を一歩一歩上るように、緻密に、システマティックにやる気を高めていきます。

 これを書くのはかなりしんどいですよ。でも、世界のトップレベルの選手はみんなやっていることです。めんどうと言っていたら、やっぱり、そこまでの選手でしょう、ということなんです。

「ゾーン」という言葉を知っていますか? 最高のパフォーマンスを出す、最高の心理状態のことです。メンタルトレーニングイコール、ゾーンに入るためのトレーニングです。今までは、まぐれで入っていたシュートを、調子がいい悪いではなく、常に決めるためのトレーニングともいえます。やはり、それだけの成果を出すためですから、家庭でのポジティブ思考の土台の上に、本人が、コツコツとトレーニングを積み重ねていかなければいけないんですよ。

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